西日本旅客鉄道株式会社(本社:大阪府大阪市/代表取締役社長:長谷川一明)=JR西日本=は2020年9月28日から、せとうちエリアにおける観光型MaaS「setowa」のサービスを本格的に開始する。
setowaではスマートフォンで一元的に交通機関やホテルなどの検索・予約・決済をすることができる。2019年10月から2020年3月までの半年間実施していた実証実験を踏まえて、機能の拡充や操作性を改善し、本格的にサービスを開始する形だ。
具体的には、話題スポットの紹介やそれらの場所までのナビ機能など、観光ナビとしての機能も拡充させるという。setowaを活用すれば駅や旅行代理店の担当者などとの接触機会も少なくできるために、ウィズコロナ時代の安心・安全に一役買う。
対象エリアも実証実験のときより拡大し、広島県全域をカバーするほか、岡山県や山口県、
愛媛県の一部地域も対象になるという。また今回の本格始動にあたり、スマホ用アプリに加えてスマホ用サイトもオープンするという。
■setowaのサービスの特徴は4つ
JR西日本が本格展開するsetowaの主な特徴は次の4つだ。
便利な予約機能
目的地までの経路を検索すれば、鉄道やタクシー、レンタカーなど、各社の予約サイトやアプリと連携し、スマートフォンで予約・決済をすることができる。東海道・山陽新幹線ネット予約&チケットレス乗車サービスや、カーシェアのタイムズモビリティ、日本旅行などと連携する予定だ。また経路の検索結果を保存して、旅のスケジュールを作成することもできる。
お得な周遊パスや観光チケットが購入可能
旅先の観光施設の入館券と鉄道やバスなどの乗り放題をセットにした「setowa周遊パス」や、観光施設・体験・グルメスポットなど50種類以上のおすすめの観光コンテンツが利用できる「setowaチケット」を予約・決済できる。チケットは、各施設のスタッフに画面を見せるだけで利用できる。
話題のスポット提案
SNSやテレビで話題となったスポットや定番スポットを、写真や口コミとともに紹介してくれる。さらに、行きたいスポットをお気に入り登録することができ、旅の計画に便利なモデルコースも案内してくれる。
ナビ機能・天気予報
観光スポットやグルメスポットを地図で表示し、現在地から行きたいスポットまでのルートを表示してナビゲーションを行う。週間天気予報も確認できる。
■【まとめ】MaaSが観光の新常識へ
新型コロナウイルスの影響で、旅行や観光の在り方も変わりつつある。このような状況下、窓口に行かなくてもキャッシュレスでチケットを購入でき、スマートフォンの画面を見せればサービスを利用できる観光型MaaSは、新しい旅行や観光のニューノーマルとなるのではないだろうか。
setowaを始めとしてMaaSアプリは、ウィズコロナ時代にもぴったりのサービスと言えそうだ。
【参考】関連記事としては「MaaS(マース)の基礎知識と完成像を徹底解説&まとめ」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)