経済産業省や日本機械工業連合会などが共催する「第9回ロボット大賞」の受賞ロボットが決定し、2021年3月21日までに発表された。
ロボット大賞とは、ロボット技術の発展・活用の拡大などを促すため、特に優れたロボットやソフトウェア、先進的活用、研究開発、人材育成などを表彰する制度だ。
受賞ロボットの中には、自律走行技術や自動運転技術の機能を有したロボットも含まれている。こうした各受賞ロボットを紹介していこう。
■家族型ロボットから農機向けの後付けシステムまで
「総務大臣賞」を受賞したのはGROOVE Xの「家族型ロボットLOVOT(らぼっと)」だ。ノンバーバル(非言語)コミュニケーションができるロボットで、カメラやセンサー、AI(人工知能)技術を活用し、足のホイールで自律的に移動することができる。
「中小・ベンチャー企業賞」(中小企業庁長官賞)は、Doogの「協働運搬ロボット「サウザーシリーズ」が受賞した。従来のライン走行だけでなく、自動追従とメモリトレース走行機能を備えている。
「日本機械工業連合会会長賞」を受賞したのは、SEQSENSEの自律移動型警備ロボット「SQ-2」だ。自己位置推定技術を有しており、3D-LiDARを使って移動歩行者などの発見や警備対象となっているフィールドの変化にも対応できるという。
農林水産業・食品産業分野で「優秀賞」を受賞したのは、トプコンの「農機向け後付け式の自動化システム」だ。位置情報をもとに走行ラインから離れた距離を計算し、もとの走行ラインに戻るよう農機のハンドルを自動で制御する仕組みを有している。
鹿島建設の「建設機械の自動運転を核とした次世代建設生産システムA4CSEL」は、社会インフラ・災害対応・消防分野で「優秀賞」を受賞した。建設機械に作業データを送ると自動運転で作業をしてくれ、1人で何台もの建機を同時に稼働させることもできる。
■自律走行・自動運転技術への注目度高まる
受賞したロボットの多くに自律走行・自動運転技術が搭載されていることから、近年こうした技術への注目度は益々高まっていることを感じさせる。
第9回ロボット対象の受賞ロボットの一覧は「https://www.robotaward.jp/winning/index.html」から確認することができる。各ロボットの詳細も確認できるので、興味がある人はぜひページを開いてみてはいかがだろうか。
【参考】関連記事としては「ソニーの「VISION-S」、グッドデザイン賞で高評価!自動運転レベル2搭載」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)