関西の大都市型MaaSで提言!ADKが調査レポート作成、2025年の万博見据え

まちのデータの可視化や都市空間の有効活用など

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ADKマーケティング・ソリューションズ(本社:東京都港区/代表取締役社長:植野伸一)は2021年3月26日までに、大阪商工会議所とともに「『密』緩和に向けたMaaSソリューション調査レポート」を作成したことを発表した。

この調査レポートは、ADKマーケティング・ソリューションズが近畿経済産業局から委託を受け、2025年の大阪・関西万博を見据えて作成されたもので、関西でのMaaS普及に向けたポイントを抽出し、それに基づく提言がまとめられている。

▼「密」緩和に向けたMaaSソリューション調査事業〜調査レポート〜
https://www.kansai.meti.go.jp/2-7it/smamobi/MaaSReport.pdf

■都市部のMaaSに関する5つの提言とは?

この調査では、大都市圏におけるMaaS拡大の意義も検証され、その結果、MaaSは変化に対応できる都市機能を通じ「3密緩和」や「人流の回復」を両立させるインフラとなると結論づけられた。

そして同時に都市部のMaaSが持つべき要件として5つ提言されている。

共有されたまちづくりビジョン・課題

1つ目は「共有されたまちづくりビジョン・課題」だ。福岡市や静岡市では、複数の事業者が連携する上で「まちに賑わいを」といった共通の明確なビジョンが共有されている。

まちのデータの可視化

2つ目は「まちのデータの可視化」だ。混雑状況や稼働率をリアルタイムに可視化することで、密の緩和と都市空間の有効活用が可能になるという。

パブリックとパーソナルの融合

3つ目は「パブリックとパーソナルの融合」で、公共交通機関と自家用車やパーソナルモビリティを組み合わせることの重要性に触れている。

都市空間の有効活用

4つ目は「都市空間の有効活用」で、道や駐車場などの機能を柔軟に活用する必要があるとしている。具体的には、イベント時には少し離れた遊休地を駐車場として活用し、混雑緩和などにつなげる例が挙げられている。

異業種連携の広がり

5つ目は「異業種連携の広がり」だ。「目的」と「手段」をセットで提案することで、人々への外出支援効果が高まるという。また、多様なモビリティの選択肢があれば、外出先の分散にもつながるという。

■【まとめ】関西における大都市型MaaSに貢献

MaaSの取り組みが本格的にこれから始まる。その最初の青写真が良い内容でなければ、人々に受け入れられるサービスには進化していかない。今回の調査レポートはMaaSのあるべき姿を示すものとして、関西における大都市型MaaSの進化に大きく貢献しそうだ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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