神奈川県の江の島周辺の公道で、ハンドルのない自動運転バスの実証実験がスタートしている。使われている車両はフランス企業のナビヤ社製の「ARMA」で、2021年1月29日までの期間、一般車両や自転車、歩行者が行き交う環境において、走行技術検証を行うという。
実施関係機関としては、小田急電鉄と江ノ島電鉄、ソフトバンク子会社のBOLDLY(ボードリー)の民間企業3社のほか、藤沢市と藤沢市観光協会となっている。
走行中の時速は「概ね18キロを予定」と発表されており、走行中は常にドライバーが同乗し、問題発生時には手動運転に切り替えられるという。今回は新型コロナウイルスの感染防止の観点から、一般の人の試乗は行わない。
■ソフトバンク子会社のBOLDLYが実証実験で活躍
今回の実証実験で重要な役割を果たすのがBOLDLYだ。同社はナビヤ製のARMAの運行を東京・羽田や茨城県境町でスタートさせており、自動運転バスの運行と運行管理において国内有数の実績を有している。
羽田では、⽻⽥空港に隣接した⼤規模複合施設「HANEDA INNOVATION CITY」において、BOLDLYとモビリティ領域に力を入れる技術商社マクニカなどが協力し、常時運行を2020年9月18日からスタートさせている。
2020年11月26日からは、茨城県境町でもBOLDLYとマクニカが協力し、自治体で初めてとなる自動運転バスの定常運行が始まっている。当初はARMA1台を稼働させて1日8便の運行だったが、2021年1月7日から3台での稼働となり、1日16便の運行となっている。
【参考】関連記事としては「自治体×自動運転バス、定常運行「国内初」は茨城県境町!BOLDLYとマクニカが協力」も参照。
■BOLDLY「実用化の輪が全国に」
BOLDLYはほかにも、埼玉県川口市や神奈川県相模原市でも自動運転バスの実証実験を行っている。
同社は最近のFacebookページで「実用化の輪が全国に広がっていきそうです」とコメントしており、その言葉通りに取り組みがさまざまな地域で行われるようになってきている印象だ。
【参考】関連記事としては「BOLDLY、自動運転に係る規制改革を要望!どんな内容?」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)