新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化する中、中国で自動運転車両が活躍していることをこれまで自動運転ラボでは紹介してきた。医療品の配送や道路の消毒にスタートアップ企業の開発車両が使われ、人のマスクの活用を監視する自律走行ロボが活躍していることにも触れた。
ただ中国国内だけではなく、感染拡大が中国に遅れて顕著になり始めたアメリカでも、自動運転車両を活用する例が目立ち始めている。
【参考】関連記事としては「人のマスク着用を監視!自動運転パトロールロボ、中国で活躍」「自動運転デリバリー、新型コロナが規制緩和の引き金に?」も参照。
■4者協力体制でフロリダ州にて検査キットや検体を輸送
アメリカ国内で自動運転車が活躍しているのはフロリダ州だ。
ジャクソンビル市のジャクソンビル交通局と地元の医療施設Mayo Clinic、自動運転バスを開発するフランス企業のNAVYA、自動運転ソリューション開発のBeepが協力し、新型コロナウイルスの試験向けキットの輸送と検体の回収を自動運転車両で行っている。
その様子は下記のYouTube動画「Autonomous shuttles help transport COVID-19 tests at Mayo Clinic in Florida」で紹介されているので、閲覧してみてほしい。車両への積み込みはスタッフが行っているが、移送は自動運転車両で行われている。
Mayo Clinicによれば、すでに車両4台が活躍しているようだ。ジャクソンビル交通局とMayo Clinic、NAVYA、Beepは3年前から自動運転に関する実証実験に取り組んでおり、今回その取り組みが実を結んだ形だ。
■日本でも自動運転車両は活躍する?
新型コロナウイルス問題の終息が見えない中、中国に加えてアメリカでも自動運転車両が活躍する例が出始めた。日本でも今後こうした動きになっていくかは分からないが、移送などの作業を自動化することで検査工程における人の感染リスクが少なからず軽減されることは確かだ。
【参考】関連記事としては「皮肉にも新型コロナが気付かせた自動運転の有用性 中国での活用方法は?」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)