神奈川県はこのほど、ロボットが活躍している様子を見たり体験したりすることができる藤沢市の「かながわロボタウン」における、AIサービスロボット「Lanky(ランキー)」の実証実験について発表した。
実証実験は2021年1月17日までの予定だとされており、辻堂海浜公園の交通展示館を訪れた人に対し、Lankyが自律走行で館内展示物や公園施設、交通アクセスなどに関する案内を行うという。
■AIサービスロボット「Lanky」とは
今回実証実験で使用されるLankyとはどのようなロボットなのだろうか。
Lankyは、中国の大手IT企業KINGSOFTのジョイントベンチャーとして2005年に設立されたキングソフト株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長:馮達)が提供するAIサービスロボットだ。
AI技術による空間認識や自律走行機能によって、商業施設やオフィスなどで施設案内や目的地への誘導ができ、同社は新時代のサービスロボットとして展開を強化している。
公式サイトによると、ロボット本体は高さ133.5センチ、幅54.5センチ、重さ31キロ。日本語や英語、中国語、アラビア語に対応しており、「ガイド機能」「娯楽機能」「顔識別機能」「広告宣伝機能」「自動充電機能」などを備えているという。
自動充電機能に関しては、残電量が低くなると自動的に充電スタンドに戻ることができると説明されており、導入側にとっても使い勝手がよい機能と言える。また、熱感知機能も搭載しており、中国では新型コロナウイルス対策の一環としてLankyが活用されているようだ。
■高まる非接触型コミュニケーションの需要
神奈川県では、相模原市や藤沢市、茅ヶ崎市など10市2町を対象とした「さがみロボット産業特区」を中心に、2013年から生活支援ロボットの実用化や活用を進めている。今回の実証実験もこうした取り組みの流れの一環として実施されるようだ。
コロナ禍の影響で非接触型コミュニケーションへの需要が高まっている中、Lankyを活用した実証実験の成果に注目が集まりそうだ。
【参考】関連記事としては「自動運転実証の誘致に意欲的な自治体10選」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)