自動運転で打倒テスラ掲げるTuring、ナスダック上場か?検索回数が67倍に急増

過去に「1兆円上場」に言及、金融人材募集も

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出典:Turingプレスリリース

「Turing 上場」「Turing 上場予定」と検索して自動運転ラボの記事を閲覧した回数が、この2カ月で約67倍に急増している。Turing(チューリング)は、完全自動運転システムの開発に取り組む日本のスタートアップだ。Turingに上場のうわさがあるのだろうか?

仮にTuring関係者や同社に投資するファンド関係者が、上場計画についてニュースメディアがどのように報じたのか検索しているのだとすれば、上場申請の計画がかなり具体化している可能性がある。または投資家たちがTuringの上場がいつになるかと期待してチェックしているのかもしれない。

これまでピクシーダストやシーラテクノロジーズといった日本のスタートアップが、事業規模が小さくても米ナスダック市場に上場した事例が少なくないことも考えると、Turingもナスダックへの上場を検討している可能性があると言える。

本格的な商用展開はまだ先のTuringだが、売上ゼロでもナスダックに上場した事例は少なくなく、気になるところだ。

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■株式上場が期待されているTuring

Turing株式会社(本社:東京都品川区/代表取締役:山本一成)は、将棋名人を倒したAI「Ponanza」の開発者として知られるCEO(最高経営責任者)の山本氏と、米カーネギーメロン大学で博士号を取得し、その後自動運転開発に関する見識を深めてきたCHRO(最高人事責任者)の青木俊介氏を中心に2021年8月に設立されたスタートアップだ。

同社は「We Overtake Tesla」というミッションを掲げ、2030年までにハンドルのない完全自動運転車の開発を目指している。2023年3月には、画像生成AI「Stable Diffusion」をフル活用してデザインした「完全自動運転EV」のコンセプトカーを公開している。2024年3月からは東京の市街地・公道を自動運転で30分間の連続走行を目指す「Tokyo30」を全社プロジェクトとして本格始動させている。同年8月には、日本初の自動運転向け生成世界モデル「Terra」を開発したことを発表した。

2023年8月に経営陣とエンジェル投資家より5.2億円の資金調達を実施した。また2024年4月にはプレシリーズAラウンドの前半として30億円、同年7月に同ラウンド後半として15億円の資金調達を行った。同年12月には政府系ファンド「JIC VGI」などから10億円の資金調達を実施し、プレシリーズAラウンドの調達金額が総額55.58億円になったことを発表している。

さらに2024年3月にソニー系のタクシーアプリ「S.RIDE」と自動運転領域で協業したり、政府関連の支援事業などに多数採択されたりするなど、Turingの存在感は増すばかりだ。

出典:TURINGプレスリリース

■Turingの上場可能性は?

Turingの株式上場はいつになるのだろうか。ちなみにCEOの山本氏は2024年1月にX(旧Twitter)に「完全自動運転EV量産で1兆円上場を目指すTuringに興味がある金融畑出身の人を募集しております。」と投稿している。

同年8月には、「一兆円で上場するには、少なくとも500億円くらいの売上はほしいよな。気合いれてがんばろう。」とも投稿している。

実際、2024年7月には米国投資銀行やVCでの勤務経験、投資先スタートアップでCFOを担った経験を持つ盛島正人氏がCFO(最高財務責任者)としてTuringに入社している。

同氏は「これは私が個人的に持っている勝手な目標なんですが、1兆円を超えるような企業価値で上場させたいなと考えています。日本のスタートアップが1兆円を超える企業価値で上場というと、人によっては笑われるかもしれないです。日本だとまだまだそんな会社はないでしょうし」と語っている。

また「会社として目指している完全自動運転の達成は、世界を変えるような本当に難しい挑戦なのに、そんな難しい挑戦をしておいて1兆円での上場は最初から諦めてるというのは変だと思ってます。なので、会社の中でもみんなが目線を下げないように、1兆円での上場というのを常に言い続けたいなと思ってます」と上場へ向けての意気込みを見せている。

▼完全自動運転で世界が変わるのを一緒に実現してみたいと思い、チューリングに入社  チューリング株式会社 |チューリポ
https://tur.ing/turipo/Zo06lQ1A

上場する市場について、同社幹部から具体的な言及はないようだが、「1兆円規模での上場」が目標であることは確かなようだ。そしてその実現まで近づきつつあるのかもしれない。

■投資家は今からTuringに注目している?

冒頭触れたが、日本のスタートアップが米ナスダック市場へ上場した例はこれまでにも相当数ある。

資産運用に特化した事業を展開するシーラテクノロジーズは、2023年3月にナスダックに上場した。また落合陽一氏がCEOを務めるピクシーダストテクノロジーズは、2023年8月にナスダック上場を果たした。しかし約1年後の2024年10月に上場廃止となった。

これまでの事業成果から、Turingがナスダックに上場する可能性は十分にある。2025年に同社にどのような動きがあるのだろうか。引き続き注目だ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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