車載機器の専門商社である東海クラリオン株式会社(本社:愛知県名古屋市/代表取締役:安部源太郎)が手掛ける後のせ自動運転システム「YADOCAR-i ドライブ」。同社は同システムを「市場最安値」とアピールしている。
確かにゼロから自動運転車を開発するより、「後のせ」で車両を自動運転化できれば、コストは安く済みそうだ。詳しくは以下のプレスリリースも閲覧してほしい。
▼市場最安値の自動運転システム 「後のせ自動運転システム」YADOCAR-i ドライブの走行が東京・大手町で! 10月8日(土)から10月10日(月・祝)
https://www.atpress.ne.jp/news/329122
■レベル4の自動運転が「後のせ」可能
後のせ自動運転システムのYADOCAR-i ドライブは、2人乗りのマイクロEV(電気自動車)から8人乗りのマイクロバスまで、さまざまな既存車両を手軽に自動運転化できるシステムだ。レベル4(高度運転自動化)の自動運転が「後のせ」でき、東海クラリオンは同システムが市場最安値だとうたっている。
YADOCAR-i ドライブには、準天頂衛星システム「みちびき」やGPSを利用した測位システムのほか、障害物を検知する3D-LiDARセンサー、乗り心地を向上させるため車両の加速度や向きなど車両の挙動を検知するIMU(慣性計測装置)などが含まれる。
このほか、AI(人工知能)が自動生成した地図データを表示するモニターや、取得したデータをベースに自動運転を制御するPCなども搭載されているといい、時速20キロであらかじめ指定されたルートを走行できるようだ。一方、走行ルートは容易に変更できるという。
リアルタイムのカメラ映像で車両の360度の状況を確認でき、障害物などで自動走行ができなくなった場合は遠隔操作で車両の制御が可能となっている。導入までの期間は7〜10日ほどのようだ。
■実証実験で利用されるケースが増える!?
既存車両に後のせすることで自動運転化を実現するYADOCAR-i ドライブ。東京都内でも初走行もこのほど実施したようで、認知度は高まっていきそうだ。
ちなみに公式サイトによれば、現時点では一般道での走行はできないが、国家戦略特別区域に指定されているエリアなどで自治体の許可があれば可能だという。各地の実証実験で利用されるケースも増えていくかもしれない。
【参考】関連記事としては「後付けで運転手いらず「レトロフィット自動運転車」の可能性」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)