収益なきゃ持続はムリ!「試される大地」でMaaS実証、北海道江差町で実施

サツドラや大学発ベンチャーが実施

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大手ドラッグストアや大学発ベンチャーがタッグを組み、北海道で新たなMaaSの実証実験が2022年2月から始まる。

実証実験が実施されるのは北海道江差町だ。地域住民向けにMaaSサービスを展開することを通じて、高い利便性を伴ったMaaSサービスの実現と収益循環モデルの確立につなげることが狙いだという。

実証実験に参加するのは、ドラッグストア「サツドラ」の持株会社であるサツドラホールディングス、乗換案内アプリを運営する駅探、はこだて未来大学、同大学発のベンチャー・未来シェア、札幌市立大学などだ。

実証実験は、北海道経済産業局が公募した「令和3年度 北海道におけるMaaS実装化に資する収益循環モデルの事業性調査・分析事業」に採択されての実施となる。

出典:駅探プレスリリース
■「収益循環モデル」の確立を目指す

今回の実証実験では、地域住民が住んでいるエリアと買い物などをするエリアをつなぐオンデマンド交通サービスを提供する。このオンデマンド交通サービスは、電話やスマートフォン、コールセンターを通じて予約することが可能だという。

しかし、ただ単にオンデマンド交通サービスを提供するだけでは、持続可能な公共交通として成り立たせることはできない。持続可能性を持たせるためには、サービスを提供しながら収益が得られるビジネスモデルが必要となる。

そこで今回の実証実験では、将来的に収益循環モデルを確立できるよう、「商店街からの販促金」「メーカー協賛・広告収入」「運賃収入」「決済手数料収入」といった収益機会をつくっていくようだ。

以下が今回の実証実験で試す収益循環モデルのイメージ図だという。

出典:駅探プレスリリース
■「試される大地」での成果に注目

以下が今回の実証実験における各社の役割となっている。

実証実験のさらに詳しい内容は、MaaS実証の開始に合わせて発表されるものとみられる。よく「試される大地」と称される北海道で実りある成果が得られるか、引き続き注目したい。

ちなみに今回の実証実験では、MaaSサービスを北海道内の他地域へ横展開することも目指されているようだ。

【参考】関連記事としては「MaaS領域で事業を推進・拡大!駅探と未来シェアが業務提携」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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