「令和」発表日の入社式で「自動運転」という単語を使った企業をまとめてみた

豊田通商、三菱商事、古河電気工業、ANA…

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2019年4月1日、新元号「令和」の発表とともに多くの会社で入社式が行われた。新入社員に向けた社長メッセージの中で、「自動運転」について触れている企業があったのでいくつかピックアップして紹介する。

トヨタグループの豊田通商、CASEに触れる

まずは自動車業界をグループに持ち、関わりの深い企業の社長コメントを見ていこう。トヨタグループで総合商社の豊田通商株式会社はCASE(Connected、Autonomous、Shared、Electric)について触れ、100年に一度と言われ変革を迎えている自動車業界において新しいことにチャレンジする大切さをコメントしている。

三菱自動車をグループに持ち自らも自動車事業を手掛ける三菱商事株式会社は、スマートフォンやAI(人工知能)の登場によって変革が起こっていることに触れ、自動運転などの技術によってさまざまな業界の垣根がなくなり新しい産業が登場していると指摘する。

■自動車部品メーカー、技術と信頼の重要性語る

自動運転技術とも大いに関係のある、素材や部品を扱う企業でも自動運転への言及が多く見られた。自動車用部品などを手掛ける古河電気工業株式会社は、自動運転時代の到来にあたって同社が持つ幅広い分野での技術がユーザーの役に立つ時代が来ると語っている。

自動車のステアリングなどを制作する株式会社ジェイテクトは、代表製品の電動パワーステアリングが自動運転に必要不可欠なパーツだと位置づける。人の命に関わる重要な部品をつくるメーカーとして、責任の大きさを説いた。

電子部品の開発と生産をおこなう株式会社村田製作所は、自動車の自動化と電動化によって電子部品の搭載数が急増し需要が高まっているとコメントする。これからは信頼性と高い技術の製品が求められると考え、設備投資と人材登用を行う方針を強く語った。

■他業界でも自動運転の普及に注目

航空業界ではANAグループの最高経営責任者(CEO)が自動運転について語っている。労働力不足の改善や、より良いサービスを提供するための手段として自動運転やMaaSといった技術を導入していく方針だという。ANAグループは空港敷地内での自動運転実証実験などを既に行っている。

総合商社の長瀬産業株式会社は自動運転の技術はほぼ完成しているといい、自動車がただの移動手段から生活空間になる日が近いとコメントした。同社が扱っている部品や材料が直接的、間接的に自動運転に使われていることにも触れ、重要性をアピールした。

自動運転は既に自動車産業だけに留まる業種では無くなっている。ソフトウェアやサービス、そして交通業界を広く巻き込む次世代技術となっている。来年、そして再来年は、もっと多くの入社式で「自動運転」というキーワードが使われることになりそうだ。

【参考】関連記事としては「「令和」時代、自動運転領域の”超グロース期”に 1000兆円市場形成へ」も参照。

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