京阪バス、自動運転バスに観光ロボット 次世代技術続々、モビリティ勉強会も

走行実験を早くも開始へ

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京都府や大阪府など2府2県で路線バスを運行する関西大手の京阪バス株式会社(本社:京都府京都市/代表取締役社長:鈴木一也)は2018年6月29日、自動運転バスの実用化に向け滋賀県大津市と協定を結んだ。同社は5、6月にもICT(情報通信技術)を活用した観光バスの実証実験を行っており、次世代技術の導入に力を入れている。

協定では、産・観・学による次世代型モビリティ(自動運転技術)勉強会の設立や、大津市内での自動運転実証実験などを通し、大津市が抱える交通不便地域の移動手段の確保や高齢者の外出機会の創出など行政課題の解決、京阪バスが目指す自動運転技術を生かした新たなビジネスモデルの創出に向けて協力することで合意した。

■2018年度末から実証実験開始へ

実証実験は2018年度末から2019年度にかけて実施し、JR大津駅前から琵琶湖までの大通りなどで行う予定。運転手不足の解消やサービス向上につなげたい京阪バスと、移動手段を確保したい大津市の思惑が一致した形で、早ければ2020年度の実現を目指す。また、大津市は国土交通省が進める山間部での自動運転サービスのビジネスモデル検討地域にも選定されており、全市的な取り組みに期待が寄せられる。

一方の京阪バスは、自動運転のほかバスのICT化にも早くから取り組んでおり、他社に先駆けて一日乗車券のICカード化などを導入したほか、2017年3月には次世代型総合検索サイト「グループバスナビ」もオープンしている。

2018年5月31日、6月1日には、NTTグループと共同でICTを活用した観光バスの実証実験を京都府相楽郡で実施した。高さ30センチほどのヒト型ロボット「Sota」がバスガイドに代わって観光案内をしたり、乗客がスマートフォンなどでバス車内のWi-Fiに接続することでガイド用のコンテンツや資料を共有することができる「スライドnavi」を活用した観光案内を行うなど、新たな技術を次々と導入し、次世代のバスサービスの確立を進めている。

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