トヨタやソフトバンクが出資するMONET Technologies株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:宮川潤一)は2021年8月から、オンデマンドバスやモバイルクリニックなどのMaaSサービスをワンパッケージで提供する事業者向けサービスを開始する。
今回のサービスは、MONET Technologiesが40以上の事業者と蓄積した実績やノウハウを基に開発したもので、サービスのコンセプトは「生活を支えるモビリティサービスをワンパッケージで提供すること」。
MONET Technologiesがサービスの利用事業者に対し、ドライバー向けアプリや管理者システム、架装車両を提供し、事業者がオンデマンドバスやモバイルクリニックを展開できるようにする。サービスの利用申し込みはすでに6月10日から開始しているという。
ちなみに、オンデマンドバスでは運行地域に関するお知らせや飲食店などのクーポンをアプリを通じて配信することが可能で、モバイルクリニックでは効率的にオンライン診療を行うための管理プラットフォームも提供するようだ。
▼生活を支える各種MaaSをワンパッケージで提供可能にする事業者向けサービスを開始
https://www.monet-technologies.com/news/press/2021/20210610_01
■ユーザー向けのスマホアプリ「MONET」
報道発表によれば、オンデマンドバスやモバイルクリニックをユーザーが利用する際のスマホ向けアプリ「MONET」を、サービス提供に合わせてApp StoreとGoogle Playで公開するという。
このMONETアプリをオンデマンドバスで使えば、ユーザーは乗降場所・日時・人数などを指定すれば簡単に予約を完了できるという。またモバイルクリニックでは、ユーザーによる予約機能や家族などが予約状況を確認できる機能などをアプリに実装する予定のようだ。
以下がMONETアプリをオンデマンドバスの予約で使用する際のイメージで、行き先を「飲食店・カフェ」や「スーパー・コンビニ」などのカテゴリの中から検索したり、バスの予約を確認したりする画面が紹介されている。
■さらにさまざまなサービスの登場に期待
オンデマンドバスとモバイルクリニックを提供するための事業者向けサービスは、公共交通が脆弱な地域や医療過疎の地域では特に役立つはずだ。
また、MONET Technologiesは企業横断型組織「MONETコンソーシアム」も通じて600社を超える企業と連携していることから、オンデマンドバスやモバイルクリニックのほかにも、今後さまざまな内容のサービスが登場することが期待できそうだ。
ちなみにMONET Technologiesは、スーパーなどと連携した「小売りMaaS」を自動運転車で実現するプロジェクトにすでに着手していることでも知られ、このプロジェクトの行方にも注目が集まっている。
【参考】関連記事としては「「Autono-MaaS」で小売プロジェクト始動!MONET、自動運転車で商品配送」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)