トヨタ自動車は2023年11月1日午後、2024年3月期第2四半期(2023年7〜9月)の決算発表会を開催した。今期の設備投資額の通期見通しを前四半期時点の1兆8,600億円から1兆9,700億円へと積み増し、「年間2兆円」到達は間近となっている。
■「積極的に将来に向けた種蒔き」
研究開発費と設備投資額の合計金額の通期見通しは、3兆2,100億円規模。決算説明会では新規投資分野として「バッテリーEV・電池・ソフトウェア等」と説明があり、技術関連の投資先としては将来に向けた開発プラットフォーム・車両OS(基本ソフト)である「Arene」が挙げられた。
CFO(最高財務責任者)である宮崎洋一副社長は「未来へ多くの選択肢を残すために、技術はさまざまな領域で先⾏投資を進めるとともに、モノづくりの技にデジタルと⾰新技術を組み合わせるなど、積極的に将来に向けた種蒔きをしていきます」とした。
自動運転などの先進技術開発への投資も重視するものとみられる。
■売上高24%増の21兆9,816億円
2024年3月期第1〜2四半期(2023年4〜9月)の売上高は前年同期比24.1%増の21兆9,816億円、営業利益は同124.2%増の2兆5,592億円、純利益は同117.1%増の2兆6,475億円だった。
今期の通期見通しについては数字を引き上げ、売上高は38兆円から43億円に、営業利益は3兆円から4兆5,000億円に、純利益は2兆5,800億円から3兆9,500億円に修正した。為替変動の影響に加え、収益改善の努力を鑑みた結果だとしている。
▼2024年3月期第2四半期決算要旨
https://global.toyota/pages/global_toyota/ir/financial-results/2024_2q_summary_jp.pdf
【参考】関連記事としては「トヨタと自動運転(2023年最新版)」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)