自動運転除雪ロボ、今冬商品化へ エバーブルー社がプロトタイプイメージ

自動操船技術などを陸上に応用

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出典:エバーブルーテクノロジーズ・プレスリリース

冬の雪国では欠かせない作業である「雪かき」だが、少子高齢化による人材不足問題などにより、除雪作業の負担が深刻な問題となっている。

こうした課題を解決するため、エバーブルーテクノロジーズ株式会社(本社:東京都調布市/代表取締役CEO:野間恒毅)はこのほど、無人自動除雪ロボットのプロトタイプのイメージモデルを公表した。

エバーブルーテクノロジーズは、水上関連技術の開発などを手掛けている。プロトタイプのイメージが発表された除雪ロボは、同社がこれまで培ってきた自動操船技術などを陸上に応用し、自動除雪に最適化した機体デザインなどが特徴のようだ。

■2023年2月の実証実験の内容は?
出典:エバーブルーテクノロジーズ・プレスリリース

商品化に先立ち、2023年2月に北海道滝川市の協力会社事業所敷地内にて、無人化した除雪機による自動除雪の実証実験を行った。どのような実証実験だったのか。

具体的には、既存の小型除雪機を遠隔操作や自動操縦できるように改造し、除雪ロボが庭先や駐車場などでの使用が想定されることから、細かい位置精度を実現できるよう、誤差がセンチ単位に収まるように調整を行った。

実証では、雪上での自動直進や右旋回、左旋回などの機動性を確認したほか、除雪性能が人力で操作する場合と同等であることなどを確認した。

エバーブルーテクノロジーズは、実証で使用した市販小型除雪機は人が操作するために最適化された形状や操作インターフェースのため、遠隔化・自動化することに対して最適な形状や機能ではないことを改めて確認したようだ。

また、人力による除雪方法と除雪ロボを利用した場合の最適な除雪方法は必ずしも一致しないという結果を得ており、開発にあたり最適な形状や運用方法を考慮した仕様を検討する必要性があることも分かったとしている。

■2023年冬ごろの商品化を予定

同社は今後、除雪ロボの商品プロトタイプを製作し、2023年冬ごろの商品化を目指す。住宅地の敷地内通路や大型除雪機が入れない商業施設、駐車場、歩行者用通路などでの活用を想定した仕様になる予定だという。

雪国での憂鬱な雪かき作業を解決する除雪ロボ。商品化に期待がかかる。

【参考】関連記事としては「成功!除雪の自動運転に向けた実証事業 福島県昭和村で」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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