観光型MaaS「のってみ秩父」、ゼンリンがシステム開発統括!

サービスがスタート、便利な点は?

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出典:ゼンリンプレスリリース

埼玉県秩父市と横瀬町において、秩父市・横瀬町デジタル田園都市推進協議会が観光型MaaS事業「のってみ秩父」サービスを2023年2月21日からスタートさせた。

このサービスは、政府が推進する地方創生と社会のデジタル化実現に向けた「デジタル田園都市国家構想」に基づいているという。

この協議会の事業主体は秩父市で、ゼンリンが事業運営管理とシステム開発統括を担っている。

■「のってみ秩父」の主な機能

「のってみ秩父」とは、西部ホールディングスが運営するウェブサイト上で、旅行プランの作成やマップ観光地までのルート案内、チケット購入案内、観光情報の確認など、観光に役立つ機能が利用できるサービスだ。主な機能は4つある。

1つ目は「旅行プランの検索」で、秩父エリアのメイン観光スポットなどの目的地までのルートや周辺で立ち寄り可能な観光スポットや飲食店を一覧で表示する。2つ目は「マップ・ルート検索」で、地図上に観光スポットが表示され、秩父の観光情報が一目で分かる。現在地から気になるスポットや飲食店までのルートも検索できる。

3つ目は「観光情報の確認」だ。観光スポット情報は9つのジャンルに分けられ詳しく掲載されており、ニーズに合った情報収集が容易にかなう。4つ目は「チケット購入案内」で、交通や観光スポットのチケット予約から購入できる外部サイト情報を集約している。

出典:ゼンリンプレスリリース
■推進協議会はどんな団体?

秩父市・横瀬町デジタル田園都市推進協議会は、秩父市と横瀬市をメインに民間企業や業界団体により構成されている団体だ。2022年6月に秩父市と横瀬市が開始した「スマートモビリティによるエコタウン創造事業」を推進するために設立された。

同協議会はAI(人工知能)によるデマンド交通とドローンによる緊急物資配送、観光MaaSの各サービスの3つを広域事業として実施していくという。事業により得たモビリティ情報や秩父市・横瀬町の行政が保有しているデータなどを、データ連携基盤機能を使って収集、蓄積、分析し、災害時や地域交通施策、観光施策での活用を目指すようだ。

同協議会は2023年2月現在、秩父市と横瀬町、早稲田大学、日本電気、秩父丸通タクシー、本庄早稲田国際リサーチパーク、近畿日本ツーリスト、三菱総合研究所、西武ホールディングス、ゼンリン、未来シェア、秩父商工会議所、JP楽天ロジスティクス、アズコムデータセキュリティで構成されている。

■全国で横展開可能な取り組み

首都圏から近く、多くの観光資源があるものの、公共交通での観光スポットへのアクセスや飲食店情報の発信に課題を抱えていた秩父地域。秩父以外にも、似たような地域は全国にたくさんある。

新たなMaaSサービスで秩父の魅力を伝えることができるのか、引き続き動向に注目していきたい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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