愛媛県今治市でこのほど、エリア定額乗り放題のAIシェアリングモビリティサービス「mobi」が始まった。
mobiは新しいスタイルの「共有交通」で、通勤通学や子どもの送迎、買い物、通院など生活圏内の移動で使っていた自転車やマイカーの代わりになるという。
mobiを展開するのは、相乗りオンデマンド交通サービスの運営やコンサルティングを手掛けるCommunity Mobility株式会社(本社:東京都目黒区/代表取締役社長:村瀨茂高)だ。同社がKDDIがWILLERと設立した合弁会社。
■相乗り乗車をマイカー使い
mobiの提供にあたり、J3リーグに所属するサッカークラブFC今治と連携し、本エリアが初となる「mobiタウンアンバサダー」プログラムも開始する。アンバサダーはFC今治のファンやサポーター、一般市民などから募集した。mobiのモニターとしての体験を経て、FC今治と連携したワークショップなどを通して賑わうまちづくりを目指していくという。
mobiには3つのポイントがある。1つ目は、アプリや電話で簡単に呼び出せることだ。利用者の予約状況や道路状況を考慮し、AIルーティングで目的地まで最適なルートで相乗りしながら移動できる。
2つ目は、最初はエリアや乗降場所を限定することだ。今治市の一部エリアにおいて、アンバサダーによる無料のモニター利用と、一般利用向けの有料の「ワンタイムプラン」からスタートするという。2023年春ごろまでのモニター期間が終わった後は、30日ごとに更新する定額乗り放題プラン(30日5,000円)と回数券プラン(5回1,400円など)、1回乗車ごとに支払うワンタイムプラン(大人300円)の3つの料金プランで運用する。
3つ目は、「mobiタウンアンバサダー」プログラムにおいてアンバサダーがmobiを体験し、アンケートやワークショップを通して今治市のニーズに合うサービスを作っていくことだ。2023年の春ごろにサービスを拡大する予定だという。
mobiで使用される車両は、8人乗車できるワンボックス車両で、稼働時間は8〜21時となっている。
■月5,000円ならマイカーを維持するより…
2023年春ごろには本格稼働が始まる予定の「共有交通」サービス。毎日の生活圏での移動において、月5,000円で乗り放題であれば、マイカーを維持するより手軽だ。引き続き、共有交通に関する取り組みに注目していきたい。
【参考】関連記事としては「WILLER、月5,000円乗り放題の「お抱え運転手」!自動運転技術でいずれ無人化?」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)