中国深センに本社のあるUBTECH社の自動運転ロボット車いす「PathFynder」が、日本で初展開されるようだ。
神奈川県の介護施設で実証実験を行う予定で、大阪で2022年11月30日〜12月2日に開催される介護業界西日本最大級の商談型展示会「CareTEX大阪’22」にも出展するという。
PathFynderを日本で取り扱うのは、ロボットを活用したソリューションを展開するSenxeed Robotics株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長:青柳和洋)だ。
■介護施設での実証実験を実施予定
Senxeed Roboticsの実証事業「ロボット車椅子による介護施設での移動支援の実証実験」は、神奈川県が実施する令和4年度後期公募型「ロボット実証実験支援事業」に採択されている。
PathFynderを導入することで神奈川県の介護施設で介護スタッフの業務削減につながるかどうかを検証していくようだ。
なお神奈川県では「さがみロボット産業特区」の取り組みの一環として、全国から生活支援ロボットの実証企画を募集し・支援している。
「CareTEX大阪’22」では、Senxeed RoboticとUBTECHが共同で出展するようだ。PathFynderの国内初のお披露目となる。
■日本ではWHILLの存在感が強い
PathFynderは、最大で毎秒1.2メートルの速度で移動する。スマートフォンで操作することで、自動運転で目的地まで移動する。無人状態での移動も可能のようだ。搭乗者が自分で運転することもでき、その際も安全運転サポート機能で安全・安心に移動できるという。
ちなみに、日本発の自動運転車いすとしては、WHILLのプロダクトもある。WHILLは2019年2月に三菱電機やLiquidと共同で、自社のパーソナルモビリティと建物の連携を図る実証実験の開始を発表している。それまではワンフロアでの運用に限られていたが、エレベーターと通信回線することで目的の階にまで移動できるようになった。
2020年6月には羽田空港において、同社の自動運転パーソナルモビリティの導入が決まった。人搬送用途として、空港で自動運転パーソナルモビリティが実用化されたのは世界初であり、注目を集めた。2022年7〜8月には、成田空港第2旅客ターミナルにおいてエレベーターと連携した、階をまたいだ移動実証実験を行った。
【参考】関連記事としては「世界初!WHILLの自動運転車いす、エレベーターと連携」も参照。
■自動運転車椅子で「日本vs中国」の争い
今回日本で初展開されることになったPathFynder。日本ではWHILLの自動運転車いすが有名だが、この領域においても日本と中国のバチバチな争いが展開されることになりそうだ。
▼UBTECH公式サイト
https://www.ubtrobot.com/
【参考】関連記事としては「歩く速度の半分で自動運転!「空港×電動車イス」の相性抜群」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)