米Argo AIが36億ドルで1位!自動運転企業の2022年資金調達ランキング

2位は米Zoox 、3位は英Wayve

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出典:Argo AIプレスリリース

2022年も世界において自動運転車の開発は前進し、各社による開発競争は激しさを増す一方だ。このような状況の中で、どのようなスタートアップ企業がどれほどの資金調達を行っているのかは、業界関係者を含めて注目したい内容と言える。

この記事では、AI(人工知能)やビッグデータなどをテーマにした情報メディア「Analytics Insight」が分析・公表したデータを紹介する。2022年の現時点における自動運転関連企業の資金調達額ベスト10をまとめたデータだ。

以下がトップ10となっている。

▼TOP 10 SELF-DRIVING CARS FUNDINGS TO NOTE DOWN IN 2022 SO FAR
https://www.analyticsinsight.net/top-10-self-driving-cars-fundings-to-note-down-in-2022-so-far/

■トップ3は欧米企業が占める

1位と2位は米国企業、3位は英国企業がランクインし、中国企業は4位以下で登場する結果となっている。トップ3の企業の概要を紹介していこう。

1位のArgo AI:バックにフォードとVW

自動運転車関連での資金調達額1位となった米Argo AIは、自動運転プラットフォームやLiDAR開発を手掛ける有力スタートアップだ。

Googleの自動運転車開発チーム出身のブライアン・サレスキー氏とUber Technologiesの自動運転開発部門でリーダーを務めていたピーター・ランダー氏が2016年に設立した。

主な出資者は米自動車大手フォードと独フォルクスワーゲングループで、2022年は36億ドル(約5,000億円)の資金調達を行っている。

▼Argo AI公式サイト
https://www.argo.ai/

2位のZoox:Amazon傘下でロボタクシー開発
出典:Zooxプレスリリース

2位の米Zooxは、12億ドル(約1,700億円)の資金を調達した。同社は現在はAmazonの傘下におり、主にハンドルやブレーキペダルのないロボタクシー開発を行っている。

Amazonは主力事業としてEC事業を展開しているだけに、自動配送ロボットの開発においてもZooxの自動運転技術は非常に魅力的なものだ。

▼Zoox公式サイト
https://zoox.com/

3位のWayve:英ケンブリッジ大学発の新興企業
出典:Wayveプレスリリース

3位のWayveは、2億3,400万ドル(約329億円)を調達した。2017年設立のWayveは英ケンブリッジ大学発のスタートアップで、AI(人工知能)技術に強みを持ち、研究開発を行っている。

同社が開発している自動運転技術「AV2.0」は地図データが不要で、エンジニアが運転ルールをコードで記述しなくても、AIによる自動運転が可能になるということで話題になった。

▼Wayve公式サイト
https://wayve.ai/

■引き続き新興各社の資金調達状況に注目

2022年は現在、ロシアのウクライナ侵攻や原材料価格の高騰などに伴う世界的な株安などもあり、市場環境が悪化していることで資金調達に苦労している新興企業も少なくない。

そんなシビアな状況の中で、どのようなスタートアップが資金調達を成功させているのかというデータは、注目に値する。引き続き、新興各社の資金調達の動向に注目していきたい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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