警備大手のセコム株式会社(本社:東京都渋谷区/代表取締役社長:尾関一郎)は2022年6月13日から、成田国際空港でセキュリティロボット「cocobo(ココボ)」を活用した警備サービスを開始する。
cocoboは、AI(人工知能)や5Gなどの技術を活用することで、立哨(※りっしょう:一定の場所に立って警戒・監視をすること)や巡回、点検などのさまざまな業務を人間に代わって行うことができるセキュリティロボットだ。
搭載しているカメラで捉えた映像をリアルタイムでAI解析し、異常を検知した場合は防災センターなどに異常信号や映像を送信する技術が肝となっている。
人間の常駐警備員と連携しながらのcocoboの活躍で、成田空港の安全・安心度の向上につながりそうだ。
■cocoboは「中性的で凛としたデザイン」
cocoboは「公共空間との調和」と「威厳と親しみやすさ」をコンセプトに、「中性的で凛としたデザイン」に仕上げたという。確かに、空港内で一際存在感を放つ不気味なロボットだと、安全・安心度は高まっても空港の雰囲気には調和しない。
cocoboのスペックに注目すると、前面にはマイクや全方位カメラ、赤外線センサー、2D-LiDAR、ToFカメラ、上部に3D-LiDAR、側面にLEDディスプレイ、側面と背面にステレオカメラが搭載されている。
オプションとして熱画像センサーや超音波センサー、発煙装置なども搭載可能で、ゴミ箱の点検や不審者に対する威嚇など、さまざまなシチュエーションに対応することができるようだ。
■インバウンド解禁で一層の活躍が期待
成田空港ではセコムの自律走行型巡回監視ロボット「セコムロボットX2」が活躍してきたが、cocoboはX2よりもさまざまな機能が搭載されていることが特徴だ。
日本政府は6月10日から海外からの観光客の受け入れを解禁した。現在は団体ツアーに限るが、個人ツアーも解禁され、空港が今より一層にぎわいを取り戻すことになれば、cocoboの空港での活躍がより期待される。
【参考】関連記事としては「空港初!成田に自動運転の警備ロボット導入 セコムが開発」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)