自動運転車では運転手が運転から解放され、車内で自由に過ごせるようになる。そのため、今までよりも車内に滞在中の時間を楽しく有意義に過ごせるようなサービスが、今後どんどん開発されるはずだ。
そんな視点を持って読むと注目したくなるプレスリリースがあった。「未来情報」を地図上で探し出せる機能の提供を開始する、というジオテクノロジーズ社によるプレスリリースだ。
自動運転車とは直接関係のないプレスリリースだが、もし自動運転車にこうした機能が実装されれば、自動運転車が走行しながら、周辺のエリアに紐付けられた未来情報をアラートで乗員に教えてくれるようになるはずだ。
そうすれば「そんなイベントあるとは知らなかった!」「次の休みに出掛けてみようかな」といった気付きを乗員にもたらすことになる。これはなかなか良いサービスと言えそうだ。
■3年先までの新店舗や開催予定イベントを提供
プレスリリースの内容は、国内最大級の地図検索サイト「MapFan」を展開するジオテクノロジーズが、全国6,000カ所以上の3年先までの新店舗や開催予定イベントの情報、つまり「未来情報」を無料で提供開始するというものだ。
ジオテクノロジーズの調査によれば、外出先を決める際、「行先を決めることが億劫」「どこに行ったらいいのか分からない」と感じている人は決して少なくない。「MapFan未来情報」を使えば、新店舗や開催予定イベントの情報を地図上で直感的に得ることができるという。
3年先までの街の再開発情報も表示され、新設・閉設する病院や保育園・幼稚園、学校、商業施設などの情報も知ることができるという。カレンダー機能も有しており、指定した日だけの未来情報の表示も可能なようだ。
こうしたデータは配信形式を音声配信などに変えさえすれば、そのまま自動運転車でも活用できるはずだ。
■いずれ「自動運転車に未来情報を実装」という発表も?
自動運転社会の実現を前に、車内で人が過ごす時間をどのようにして有意義にできるか、を模索している企業が増えてきた。そこにはビジネスチャンスがあるからだ。
MapFanの「未来情報」は自動運転との相性が抜群なはずだ。いずれに、自動運転車に未来情報を実装するという報道発表が同社からあるかも、と予想するのは先走り過ぎだろうか。
【参考】関連記事としては「自動運転車のメリット、「社会」と「人」でそれぞれ解説!」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)