「ライドシェア企業Uber」の終焉 巨額マネーは自動運転TAXIに

車両費10倍でも収益増、巨大市場を形成へ

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出典:ウーバープレスリリース

ライドシェア世界最大手の米ウーバー・テクノロジーズが2019年5月にも上場する。IPO(新規株式公開)による資金調達目標は1兆円規模と報じられており、調達した巨額マネーをどの事業に投下するのかに早くも注目が集まっている。

資金の投下先として濃厚な事業分野が「自動運転タクシー」だ。「ロボタクシー」とも呼ばれるこの次世代タクシーは高度な自動運転システムを搭載するため、車両関連コストは従来のタクシーより上がる。しかし人件費がゼロになり、稼働時間を長くすることも可能なため、有望ビジネスとなることが期待されている。

世界的な経営コンサルティングファームの日本法人であるアーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社も、自動運転タクシーの収益性に注目している。同社は「モビリティサービスの事業性分析(詳細版)」の中で、「車両関連コストが従来の10倍程度になるとしてもドライバーの人件費がゼロになれば、収益性が大きく改善する可能性がある」と指摘している。

出典:経済産業省サーバー内で公開されているアーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社の「モビリティサービスの事業性分析(詳細版)」

ウーバーが2019年4月11日に米証券取引委員会(SEC)に提出したIPO申請に関する書類によれば、同社は2018年の1年間で自動運転車や空飛ぶクルマなどの開発に500億円以上を費やしたことが明らかになっている。この額はウーバーの研究開発費全体の3分の1程度に相当する。

ライドシェア企業としてその名を世界に轟かせているウーバーだが、いずれは「自動運転タクシー会社」という肩書きがふさわしい日が来ることが、同社の最近の動きから強く想起される。

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