自動運転車両、購入後のプログラム更新は「許可制」に 国土交通省が方針

安全性の確保が目的

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国土交通省が、自動運転車のプログラム更新を国の許可制にする方針を固めた模様だ。新機能追加に伴うアップデートなどのプログラムを事前にチェックし、安全性を確保することが目的だという。読売新聞が2019年2月4日に報じた。

国内ではすでにレベル2(部分運転自動化)の運転支援システムが普及しているが、現行の制度では新車出荷前に保安基準に照らし合わせた検査が行われているのみで、購入後の更新プログラムに関しては規制がなく、各メーカーが自主的にチェックを行い配信している。

国土交通省は、同省がチェックを行う許可制にすることで、不具合のあるプログラムや第三者が改造したプログラムの配信を防ぎたい考えとみられる。プログラムの検査は実際に人が試乗して行う方法と、情報技術を持った職員がプログラムの中身を確認する方法を並行して行うという。無許可でプログラム更新を行った場合は、罰金が科せられるなど厳しく規制される。

メーカーのプログラム更新にはリコール(設計上の不具合の修正)を目的としたものも含まれるため、許可制を不安視する声も上がっている。安全性に影響のある重大な不具合が発生した場合、メーカーの迅速な対応が必要となるが、許可の手続きに時間がかかると配信が遅れてしまうためだ。

■許可が必要な部分の明確化も必要

ユーザーの安全性確保のために、許可が必要な部分とそうではない部分を明確に分類する必要があるだろう。国土交通省は安全性確保のためのアップデートに関しては、例外的に現行のリコール制度を適用するなどの方針を検討している。

自動運転の普及により車体の電子化が進むと、整備のあり方についても課題が発生する。ブレーキやハンドルなどの操作系はプログラムと密接に関係しており、従来のような整備士の経験に頼った分解整備は通用しなくなっている。国、自動車メーカー、整備事業者が連携し、プログラムや整備の最新情報を共有できる環境を整えることが重要になってくる。

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