グーグル系ウェイモ、AI自動運転でウォルマートへ送迎 アマゾンへの対抗策

米アリゾナで400人対象に実験

B!
ウェイモの自動運転車両=出典:ウェイモ社メディアキット

米グーグル系の自動運転車開発企業Waymo(ウェイモ)と米小売り最大手のWalmart(ウォルマート)が2018年7月29日までに、提携を発表した。ネットで注文した商品をウェイモの自動車を利用してウォルマートへ受け取りにいける送迎サービスで、異業種提携によりEC大手のアマゾンに対抗していく構えだ。

サービスは試験段階で、ウェイモが試験的に行っているライダープログラムの利用者など400人を対象に、アリゾナ州フェニックス周辺に限定して実施する。ウォルマートはもともとオンラインで注文した商品を最寄りの店舗で受け取ることができるサービスを行っているが、ここにウェイモの自動運転車による送迎サービスが加わる形となる。

■ウェイモ、自動運転事業拡大へ提携続々

ウェイモは配車サービスから発展する形で自動運転技術を生かしてどのようなビジネスモデルを構築できるか模索する狙いで、同様の提携をショッピングモール運営のDDR社とも結んでいる。送迎サービスにとどまらず、配送など物流事業を視野に入れている可能性もありそうだ。

一方、打倒アマゾンを掲げるウォルマートは、ウェイモのほかマイクロソフトとも2018年7月に5年間の戦略的パートナーシップを結んでいる。マイクロソフトのクラウドサービスを活用し、小売りの現場でAI(人工知能)やIoTソリューションを取り入れていく内容となっている。ネット通販会社や物流系IT企業などの買収も進めており、既存店舗が持つネットワークとIT系の技術を駆使してアマゾンに立ち向かっていく姿勢を見せている。

【参考】詳しくはウォルマートの発表「Meet Waymo, Your New Self-Driving Grocery Chauffeur」(英語)、ウェイモの発表「Growing Waymo’s Partnerships in Metro Phoenix」(英語)も参照。
B!
関連記事