AI(人工知能)画像認識を得意とする香港企業センスタイムの日本法人は2020年3月31日までに、高速道管理会社のNEXCO中日本が公募した「CCTVカメラを用いた交通映像解析技術」において、自社の技術が試行導入されたと発表した。
センスタイムジャパン社は、ディープラーニング技術を活用した交通映像分析技術を提案し、この試行導入に至ったという。具体的には既存のカメラの映像から自動車や二輪車などを高精度に検出・追跡できることや画角の調整が不要なこと、環境変化にも強い検知ができることなどがNEXCO中日本に評価されたようだ。
また、自動運転支援で培った障害物検知などの技術を融合させ、高速道路で発生する異常事象などの検知技術も合わせてカスタマイズしたという。
同社は報道発表で「車両や歩行者の高精度認識、検知精度の向上を実現、製品実装することで、NEXCO中日本の高速道路における安全性向上に向けた取り組みに貢献してまいります」としている。
■センスタイムとはどんな会社?
2014年に香港中文大学のマルチメディアラボを母体として設立されたセンスタイムは、自撮りアプリ「SNOW」で一躍有名となったAI(人工知能)顔認識技術などを手掛ける香港企業だ。
ディープラーニング(深層学習)やコンピュータービジョンの分野で評価が高く、世界的な画像認識コンペティションである「ILSVRC2015」の動画物体認識コンテストで世界第1位を獲得している。
日本法人は2016年に設立、2017年には自動運転とADAS(先進運転支援システム)技術参入のためにホンダと5年の共同開発契約を結んでいる。そして、2019年1月には茨城県常総市に自社専用の「AI・自動運転パーク」を開設するなど、次世代モビリティ向け技術の開発を精力的に行なっている。
【参考】関連記事としては「茨城に「AIが自動運転を学ぶ学校」誕生!自動車学校跡地を活用 センスタイム日本法人」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)