電動キックボードのシェアサービス事業に取り組む株式会社Luup(本社:東京都渋谷区/代表取締役社長:岡井大輝)が、精力的に実証実験に取り組んでいる。
最近の取り組みとしては、愛知県岡崎市で行われたお祭りの会場で実施した試乗会が挙げられ、試乗した人からは「早く乗れるようにしてほしい」「普段使いしたい」などの声が寄せられたたという。
いまはまだ日本では規制が厳しい電動キックボード。将来的な普及の可能性はいかほどだろうか。
■勢力的に活動を続けるスタートアップLuup
Luupは2018年に設立されたスタートアップ企業だ。キックボードやシニアカー、電動バイクなどに関する事業を展開しており、電動マイクロモビリティが今後の日本に必要な交通インフラとなるよう、精力的にその利便性などをアピールしている。
2019年4月には、埼玉県横瀬町や東京都多摩市などの5つの自治体と、新しい公共交通と観光に関する連携協定を締結している。埼玉県横瀬町では連携協定における取り組みの第1弾として、2019年8月に埼玉県県民の森で実証実験を実施している。
2019年6月には東京都多摩市の多摩中央公園などでも実証実験を実施し、安全性や信頼性の検証を行った。
■日本では普及する?福岡市の高島市長も積極姿勢
電動キックボードは国外ではかなりメジャーなマイクロモビリティとして認知されつつあるが、日本では法律上は「原動機付自転車」と分類されるため、ヘルメットの着装や方向指示器の整備が必要なことなど規制が厳しい。
この規制に関して福岡市の高島宗一郎市長が、2019年2月に内閣府での国家戦略特区会議で福岡における規制緩和を提案している。福岡市は「ラストワンマイル」を埋める移動手段の導入に意欲的で、電動キックボードの導入・普及に向けてさらに国に対して働きかけを続けていく方針だとされている。
高島市長は過去にFacebookの投稿で「市民生活が便利になるものはどんどん社会実装できるように、スタートアップ特区の福岡市からチャレンジしていきます!」とした上で、「人の移動をもっと自由に!人の移動にイノベーションを!」と意気込みを語っている。
■【まとめ】ラストワンマイルでの導入・普及に期待
電動キックボードは将来的に、日本各地でラストワンマイルを担う交通手段として活躍していくことが期待される。Luupによる実証実験はそうした機運を高めることにも一役買っている。
【参考】関連記事としては「電動キックボードを展開する企業まとめ ラストワンマイル埋める切り札」も参照。