公益社団法人「自動車技術会」(所在地:東京都千代田区/会長:坂本秀行)は2020年5月1日までに、新型コロナウイルスによる外出自粛に対応し、オンライン上で各種イベントの実施や学習コンテンツの提供を行うことを発表した。
自動車技術会は、自動運転などの次世代技術に向けたエンジニア育成を目的として、子供から社会人までを対象に、自動運転関連の大会や講座の開催など、さまざまな取り組みを行ってきた。こうした状況の中でも自動車業界と自動運転業界の発展に向け、着実に取り組みを進めていきたい考えとみられる。
■オンラインでの継続的な取り組み
外出自粛によって中止したイベントのオンライン開催や自宅学習コンテンツの提供などの取り組みについて、具体的に紹介していこう。
自動運転AIチャレンジ、オンラインで決勝大会
6月14日に開催予定だった「第2回自動運転AIチャレンジ決勝 (実車競技)」の代替としては、オンライン上で決勝大会を開催する。
オンラインでの決勝大会には、経産省主催の「AIエッジコンテスト」の上位チームと現在開催中のオンラインシミュレーション競技の上位チームが出場できる。競技詳細については、検討中だという。
学生フォーミュラ日本大会は、オンラインセミナー
また、学生が自作した車両の機能性やデザインの総合得点を競う「第18回学生フォーミュラ日本大会2020」を中止する代わりに、参加予定だった学生を主な対象として「学生フォーミュラEVオンラインセミナー」を5月26日に開催するという。
他にも、エンジニアを目指す学生や新たに自動車工学を学ぶ研究者を対象に、自動車の仕組みを基礎から学べるオンライン講座「自動車工学基礎」の開催や、先進技術に関するモラルや倫理に関するオンライン講座「JSAEエシカル・エンジニア育成講座」の開催なども予定している。
■【まとめ】オンラインでの取り組みで、育成は着実に前進
新型コロナウイルスによって自動車業界でもさまざまなイベントが中止となっている。そんな中、自動車技術会は柔軟な対応に努めており、日本における自動運転エンジニアの育成は着実に前に進んでいきそうだ。
【参考】関連記事としては「【激論・自動運転】「値」で示す法律を、「AIの行儀」も重要 自動運転AIチャレンジでディスカッション」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)