DeNAやDiDi、Uberが相次いで国内市場に参入し、戦国時代に突入した配車アプリ業界。この中で、いまのところ絶対王者たるシェアを誇るのが、JapanTaxi株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:川鍋一朗)が運営する国内最大のタクシー配車アプリ「JapanTaxi(ジャパンタクシー)」だ。
日本初のタクシー配車アプリとして2011年に誕生し、機能や名称を変更しながら約8年間で累計700万ダウンロードを突破し、47都道府県で895のタクシー事業者が計6万2474台ものタクシーを対応させている(2019年4月9日現在)。
キャッシュレス化が進むなどタクシーの利用方法が変わりつつある昨今。今回はその先駆者である「JapanTaxi」にスポットを当て、アプリの使い方を紹介する。
記事の目次
■JapanTaxiアプリの使い方
1:アプリをインストールする
Google PlayまたはApp Storeで「JapanTaxi」と検索すると、青地に白抜きでタクシーが描かれたマーク「JapanTaxi(旧:全国タクシー)」アプリがヒットするので、これをインストールする。
2:アカウントを設定する
初期設定は、利用規約に同意後、携帯電話番号を登録するとSMS(ショートメールサービス)で4桁の認証コードが送信されるので、これを入力する。
続くアカウント設定では、必須項目として名前(カナ)、メールアドレス、パスワード設定のほか、任意で性別・生年月日、クレジットカード登録(後で設定可)、後述する初回限定クーポンコードを入力し、位置情報の許可をすれば完了となる。
3:タクシーを呼ぶ
アプリを開くと、現在位置周辺の地図が表示されるので、まず乗車する場所を指定する。「ここで乗る」ボタンをタップすると地図が拡大され、より詳細な乗車位置を指定できる。続いて、同様に降車する場所を指定する。降車場所指定はスキップすることもできる。
その後、確認画面で現金やネット決済、クレジットカードなどの支払い方法やクーポン利用の有無を選択し、「今すぐ呼ぶ」ボタンをタップすると注文される。
自動的に画面が切り替わり、付近のタクシーを検索して配車可能なタクシーが見つかった場合は「注文結果画面」が表示される。この画面では、向かっているタクシー会社・車両番号・到着予定のおおよその時刻を確認することができる。
なお、地図上には配車可能なタクシーがリアルタイムで表示されているが、配車可能なタクシーがいない状態の場合は「手配できませんでした」と表示され、注文キャンセル画面が表示される。
このほか、注文画面では概算料金を確認することもできる。自動的にその地域の料金体系に基づいて計算されるため、金額はあくまで目安となる。
4:料金を精算する
注文時に選択した支払方法で精算する。現金の場合は通常通り降車時に精算し、ネット決済の場合は決済端末処理や伝票へのサインなど支払い手続きなしで降車することができる。ネット決済利用時も、レシート形式の領収書の発行は可能だ。ネット決済は、「クレジットカード」「Apple Pay (iOS端末)」「Google Pay(Android端末のみ)」「YAHOO!ウォレット 」「d払い」から選択することができる。なお、タクシー会社によっては希望する決済種別に対応していない場合もあるため注意が必要だ。
また、アプリでは電話と同じく無線配車を行っているため、手数料として「迎車料金」がかかる場合がある。迎車料金は各タクシー会社によって異なるため、注文前に確認した方が良い。確認は、注文前の詳細画面で「迎車料金を確認する」をタップする。
このほか同社は、車内に設置したタブレットでQRコード決済することができる「JapanTaxi Wallet」を搭載した車両を増加中だ。対応車両であれば、アプリ配車ではなく流しのタクシー利用時にも手軽に決済することができる。
「JapanTaxi Wallet」は、アプリでネット決済を登録しておくことで利用可能。車内のタブレット端末下部に表示されている「JapanTaxi Wallet」ボタンをタップするとQRコードが表示されるので、アプリを立ち上げ、メニュー画面から「JapanTaxi Wallet」を選択し、QRコードを読み取ることで支払い手続きが完了する。
【参考】JapanTaxi Walletについては「JapanTaxi、広告・決済タブレットもd払いに対応 キャッシュレス化を加速」も参照。
5:その他の利用方法~予約迎車~
アプリでは、最短1時間後から原則翌日までの範囲で配車を予約することもできる(一部のタクシー会社は1週間後までの予約が可能。ただし、予約日時の設定画面は最長翌日となる制限を設けていないため注意が必要)。
操作は、アプリを開いて地図が表示されている画面右下の「予約日時」をタップし、日時を選択するだけ。あとは通常通り乗車位置などを指定して配車を依頼すればOKだ。
6:その他の利用方法~空港定額~
空港と対象エリア間の送迎を定額料金でご利用できる「空港定額タクシー」の予約機能も搭載されている。
定額対象エリアや定額運賃に関しては、サイドメニュー「空港定額」から希望する空港を選択し、「対応タクシー会社一覧」をタップして確認できる。
7:その他の利用方法~ビジーチケット~
朝方の混み合う時間帯や悪天候時など、タクシーが混雑する時間帯にネット決済を通じて980円を追加負担することで別エリアのタクシーを予約することができる機能。
通常の配車方法で試し、車両が見つからない場合「ビジーチケットの利用」を確認する画面が出る。利用すると、対象エリアを広げて再度検索が行われる。なお、配車が決定しなかった場合は980円の費用は発生しない。
■クーポンの入手方法
割引料金などが適用される各種クーポンは、持っていて損のないものだ。クーポンは、「コードを入手する」「入手したコードをアプリに入力する」「利用したいときに適用する」ことで利用することができる。なお、クーポンの利用にはネット決済が必須となる。
クーポンコードの入手は、基本的にジャパンタクシーのお知らせから入手する。例えば、同社が2018年12月13日にプレスリリースした「3,500万DL『Yahoo!乗換案内』アプリと『JapanTaxi』アプリが連携スタート 初回1,500円OFFクーポンキャンペーンも実施」や、2019年4月2日付の「JALとJapanTaxiが協業開始 第一弾としてクーポンキャンペーンを実施」内で、それぞれクーポンの入手方法について記載されている。
このほか、アカウント登録時に入力個所がある「初回限定クーポン」は、限定キャンペーンのクーポンや友人紹介による初回限定クーポンを入力することができる。友人紹介クーポンは、紹介を受けた人がアプリの新規アカウント登録を済ませれば紹介元・紹介先双方に1000円割引クーポンが付与されるもので、アカウント登録時にしか取得することができない。
良いか悪いかは別にして、不特定多数に紹介することで割引クーポンの大量取得を狙う人が存在するため、インターネットで検索するとクーポンコードが出てくる。
このほか、2018年11月に同社の広告タブレット・決済機付きタブレットの新たな決済手段として「LINE Pay」が追加された際、LINE Payのコード支払いで精算すると最大500円が還元されるキャンペーンなども行われていた。
キャンペーンは期間限定のものが多いため、こまめにお知らせをチェックするとよい。
【参考】JALとの協業キャンペーンについては「JALとJapanTaxiが協業キャンペーン 国内線利用で1000円分のタクシークーポン」も参照。
■【まとめ】配車アプリ市場急成長、シェア拡大に向け業界をリード
「JapanTaxi」のダウンロード数は2017年12月に400万を突破し、2018年中に600万、そして現在700万をそれぞれ突破するなど、近年急速に数字を伸ばしており、右肩上がりの傾向はまだまだ続きそうだ。
DeNAらの参入により提携タクシー事業者の獲得合戦やサービス合戦が今後過熱する可能性が高く、配車アプリ市場全体の規模もいっそう拡大するものと思われる。
シェアの死守、そして拡大に向け、JapanTaxiはどのような手に打って出るのか。新たなビジネスモデルの構築を含め、今後の動向に要注目だ。
【参考】JapanTaxiについては「【インタビュー】JapanTaxiの自動運転時代の戦い方とは 岩田和宏CTOに聞く」も参照。