「福島ロボットテストフィールド」が2020年3月31日に全面開所した。無人航空機や空飛ぶクルマ、災害対応ロボット、自動運転車や自律走行ロボットなど、「陸海空」のロボットの研究開発や実証実験に存分に取り組むことができる注目の拠点だ。
福島ロボットテストフィールドは福島県南相馬市にあり、東西約1000メートル・南北約500メートルの敷地内に「無人航空機エリア」、「水中・水上ロボットエリア」、「インフラ点検災害対応エリア」、「開発基盤エリア」が設けられている。
東日本大震災や原子力災害によって失われた地域産業を回復するための国家プロジェクトとして建設が進められてきた経緯があり、全面開所を前に既に自動運転や空飛ぶクルマに関する取り組みも行われている。
■過去には既に自動運転の実証実験も
例えば2020年1月には、競技用自動車などを製造するタジマモーターコーポレーションが自動運転に関する実証実験を実施している。
同社は6人乗りのグリーンスローモビリティのプロトタイプの走行試験や自動運転車両によるフィールドの点群測量を行い、同社は公式サイトにおいて「福島ロボットテストフィールドは、研究室、試作設備、評価設備、試験車両の保管庫、試験フィールドが一体となった効率的な開発施設であることを改めて確認しました」としている。
福島ロボットテストフィールドはさまざまな開発や環境を想定した拠点のため、自動運転や空飛ぶクルマ、ドローンなどの様々な走行シーン・飛行シーンを検証できる。こうした環境で多くの企業が実証を行うようになれば、自然と福島がイノベーションの地となっていくことになりそうだ。
いずれは福島ロボットテストフィールドを中心に「フクシマバレー」と呼ばれる日が来るかも!?
【参考】関連記事としては「福島県の内堀知事、空飛ぶクルマ開発で世耕経産相に「福島ロボットテストフィールド活用を」と要望」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)