タクシー配車システムの開発・提供に取り組む株式会社電脳交通(本社:徳島県徳島市/代表取締役社長:近藤洋祐)は2020年1月31日、地域交通の課題解決を目的とした新たな自治体・企業の連携組織として、「地域交通アライアンス」を発足させることについて発表した。
日本国内では特に地方において公共交通が脆弱となりつつある。少子化が進むことで利用者減がますます進むことが考えられるほか、バスドライバーなどの担い手も不足しつつあるからだ。
こうした中で電脳交通は地域交通アライアンスを通じ、自治体や企業などに自家用有償運送やデマンド交通などの生活交通向けパッケージや観光交通向けパッケージなどを提供するとみられる。こうした地域における交通をトータルで支える取り組みは、「MaaS」につながるものとして注目を集めていきそうだ。
■新たに2億2000万円の資金調達も
電脳交通は同日、既存の株主から新たに2億2000万円の資金調達を行ったことも発表している。既存株主とは、JapanTaxi、NTTドコモ・ベンチャーズ、JR西日本イノベーションズ、ブロードバンドタワー。過去にはこれらの既存株主から約1億8000万円の資金調達を行っており、さらに調達資金を積み増した形だ。
今回の資金調達について電脳交通は「営業拠点の拡大、カスタマーサクセス体制の構築、パートナー企業開拓 、その実行を担う社員採用強化を主な取り組みとして、顧客基盤の更なる拡大を目的としております」としている。
電脳交通は2015年12月設立。現在、同社のシステムを利用しているタクシーは全国の18都道府県で3000台に上る。
【参考】関連記事としては「タクシー配車システム開発の電脳交通、JR西日本イノベーションズから資金調達」も参照。