エリア定額乗り放題のAIシェアリングモビリティサービス「mobi」は、愛媛県今治市でサービスを提供している。そしてこのほど、同市におけるサービス提供エリアを約3倍に拡大した。車両台数も1台追加したという。
このサービスに関しては、エリアを拡大したことももちろんニュースだが、料金プランにも注目したいところだ。
プレスリリースによれば、定額乗り放題プランは30日あたり1人目5,000円。さらに同居家族は6人まで登録可能で1人500円となっており、家族で使えばかなりの低価格でシェアリングモビリティを利用することができる。
■自動でルートを決める最新のシステム
mobiはエリア内を循環する新感覚の相乗り交通で、Community Mobility株式会社(本社:東京都目黒区/代表取締役社長:村瀨茂高)が運営している。同社は、高速バス大手のWILLERと通信大手のKDDIが2022年1月に設立した合弁会社だ。
mobiは予約状況や道路の込み具合などをAI(人工知能)で分析し、自動で最適なルートを決める最新のシステムを導入している。これにより、高効率でモビリティを運用することが可能になり、運賃を下げやすくなっている。
愛媛県今治市以外でもサービスが提供されており、東京都豊島区エリア、愛知県名古屋市千種区エリア、大阪府大阪市北区・福島区エリアなどでも利用が可能だ。また、海外ではシンガポールでもサービスを展開している。
なお、車両は地元のタクシー会社が道路運送法21条の許可のもと運行しているという。
■今治市での料金プランは3種類
今治市でのmobiの料金プランは3種類あり、定額乗り放題プランのほか、「回数券プラン」と「ワンタイムプラン」がある。
回数券プランは、利用回数5回(30日)で1,400円、8回(30日)で2,100円となっている。ワンタイムプランは、1回乗車ごとに大人は300円、子どもは150円を支払う。
■交通網が弱い地方から注目が集まる!?
今治市においては、エリア拡大キャンペーンとして、3回分の無料乗車券プレゼントや30日間無料乗り放題を現在行っている。また、ワークショップやアンケートを通じ、ユーザーにとって暮らしやすくなるサービスにアップデートしてくという。
AIを用いた自動ルーティング機能で、世間から注目を集め始めているmobi。少子高齢化や人材不足などに伴うバス路線の縮小などが問題になっている昨今、電車やバスなどの公共交通機関の交通網が少ない地方などでも、便利な交通手段として関心が集まりそうだ。
【参考】関連記事としては「家族3人で利用なら1人月2,000円!「エリア定額乗り放題」展開のCommunity Mobility」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)