新型コロナウイルス感染拡大に伴い、「非接触」(コンタクトレス)という視点でも注目を集めている自動配送ロボット。世界各地、そして日本国内でも開発が加速している中、米スタートアップのCartken(カートケン)の自動配送ロボットが日本に初上陸した。
日本では、愛知県常滑市のイオンモール常滑で2022年1月11日に始まった商品配送サービスの実証実験で、同社の自動配送ロボットが使用され始めた。
■自動配送ロボット開発のCartkenとは?
Cartken社は元Googleのエンジニアたちによって2019年に設立されたスタートアップで、自動運転やロボット工学の領域に注力している。創業者は、自動運転の6輪車両を開発していた「Google Bookbot」プロジェクトに携わったエンジニアのようだ。
Cartkenの自動配送ロボットは2021年4月から、フロリダ州マイアミですでにフードデリバリーロボットとして実用化実績がある。マイアミのダウンタウン約1.2キロの地域の住民に向け、デリバリー専用のキッチンから料理を届けているという。
この取り組みは、駐車場事業や飲食業で事業拡大しているREEF Technologyと提携して行なわれている。REEF Technologyは今後もCartkenの自動配送ロボットを活用し、テキサス州ダラスやカリフォルニア州ロサンゼルスなどでも事業を展開していく予定だという。
■イオンモール常滑でスタバの商品を配達
イオンモール常滑では、Cartken社と三菱電機、イオンモールの3社によって実証実験が行われており、利用者が専用アプリでスターバックスの商品を注文すると、イオンモール内のどの場所にいても、配送ロボットによって商品が届けられるという。
報道発表によれば、Cartken社の自動配送ロボットは画像処理技術に優れた自律走行と段差や屋外にも強い走破性が特徴だという。
自動配送ロボットが商業施設内で実用化されれば、来店客の利便性向上に加え、イオンモール常滑で働く従業員の負担軽減にもつながることが期待される。実証実験の成果に期待したい。
▼Cartken公式サイト
https://www.cartken.com/
【参考】関連記事としては「新規参入相次ぐ!自動配送ロボット、国内プレーヤーの最新動向まとめ」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)