米ライドシェア大手のウーバー・テクノロジーズが、兵庫県淡路島で「配車アプリ」の導入に向けた実証実験を2018年7月24日までにスタートさせた。実証実験は淡路島総合観光戦略の一環として実施され、「白タク」にはならない。
しかしウーバーといっても、今回の枠組みは一般ドライバーが客を乗せる「ライドシェア」という方式ではない。車を運転するのは地元のタクシー業者の運転手で、世界で普及しているウーバーのサービスの仕組みとは根本的に異なるわけだ。
一方で、ウーバーが淡路島で提供する配車アプリでは、訪日外国人が母国語で目的地を設定できることから、より島内を移動しやすくなることによる地元への経済効果を大きいとみられている。島内には路線バスも少なく、島側もタクシーを「観光客の足」として活用したい背景がある。そういう意味でもウーバーの貢献度は非常に大きい。
現在の日本では、海外で普及しているウーバーの仕組みは「白タク」とされ、導入は難しい。そんな中での今回の「配車アプリ」。ウーバーが「日本流」に舵を切った象徴的なトピックスであるとも言えそうだ。
【参考】日本国内における配車サービス・アプリについては「【速報】ソフトバンク、秋から大阪でタクシー配車サービス 中国ライドシェア滴滴出行と無償トライアル|自動運転ラボ