自律搬送ロボットを開発する株式会社TAKUMI(本社:福岡県福岡市/代表取締役社長:後藤元晴)が、投資会社のWMパートナーズ株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:徳永康雄)から3億円の資金調達を実施したことが、2019年12月19日までにわかった。
TAKUMIはロボットと人の共生・協働の実現を目指し、最先端技術を活用したソリューションを開発している。同社は今回の調達によって開発環境を一層充実させ、技術の向上につなげていきたい考えだ。工場や物流業界が抱える課題に対してだけではなく、商業施設や公共施設においてもロボットの導入で利便性を高めることも目指していくという。
そんなTAKUMIが手掛けるロボットは、公式サイトによれば全部で5種類ある。例えば「AMR」はAI(人工知能)による走行制御で障害物を円滑に回避できる搬送ロボットだ。「TUG」は医療用搬送ロボットとして病院や介護施設で薬品や液体、廃棄物などを運ぶ用途で活用されるという。
■ZMPやパナソニックなどの開発に注力
こうした工場や物流で活躍するロボットの製造はTAKUMI以外にもさまざまな企業が参入している。
自動運転ベンチャーの株式会社ZMPは物流支援ロボットCarriRo(キャリロ)の開発・販売を手掛けている。パナソニックは2013年10月から病院内自律搬送ロボット「HOSPI」を販売し、2019年5月には後方センサーや巡回機能などを搭載した新型を発売した。
人がしていた仕事をロボットがサポートしてくれるようになれば、少子化が進む日本の課題が少し緩和される。こうしたロボットは今は工場や病院などの公共施設での利用が多いが、いずれはもっと身近なところで活躍してくれるようになることも期待される。
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