タクシー配車アプリ事業を手掛けるDiDiモビリティジャパン株式会社(本社:東京都中央区/代表取締役:シュ・ケイシ)の第4期決算(2020年4月〜2021年3月)が、官報に掲載された。
クーポン戦略などでユーザー数を増やしたDiDi。売上高は5億4,100万円で第3期と比較して約2.5倍となった。赤字額は前期は61億3,700万円だったが、21億9,700万円へと縮小している。
■第4期決算概要
賃借対照表の要旨
資産の部
流動資産 6,374
固定資産 37
資産合計 6,412
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負債の部
流動負債 2,687
(うち賞与引当金) (89)
(うちポイント引当金) (70)
純資産の部
株主資本 3,724
・資本金 6,950
・資本剰余金 6,950
・・資本準備金 6,950
・利益剰余金 △10,175
・・その他利益剰余金 △10,175
負債・純資産合計 6,412
(単位:百万円)
損益計算書の要旨
売上高 541
売上原価801
売上総損益 259
販売費及び一般管理費1,745
営業損失 2,005
営業外収益 10
営業外費用 38
経常損失 2,033
特別損失 161
税引前当期純損失 2,195
法人税、住民税及び事業税 2
当期純 2,197
(単位:百万円)
ちなみにご参考までに、以下がDiDiモビリティジャパンの第3期の決算概要だ。
■日本ではライドシェアではなくタクシー配車アプリを展開
DiDiモビリティジャパンは、ソフトバンクと中国のライドシェア大手DiDi Chuxing(滴滴出行)の共同出資により、2018年6月に設立された。
日本では法規制がありライドシェアは展開できていないが、ライドシェア事業で培ったAI需要予測や配車システムの技術は、日本で展開するタクシー配車アプリに活かされている。
サービス展開は2018年9月に大阪でスタートしたあと、「金土初乗り無料キャンペーン」「友達紹介キャンペーン」などのプロモーションを実施し、タクシー業界でのPR合戦の火付け役になった。
現在のサービス提供エリアは、北海道、宮城、東京、埼玉、千葉、神奈川、静岡、愛知、大阪、京都、兵庫、広島、福岡、沖縄。事前確定運賃を導入していることでも知られる。
ちなみにDiDiは日本でフードデリバリーサービス「DiDi Food」を展開しているが、同サービスの運営会社はDiDiフードジャパンであり、DiDiモビリティジャパンではない。
▼DiDiモビリティジャパン公式サイト
https://didimobility.co.jp/
※官報に掲載された決算公告に関する記事は「自動運転・MaaS企業 決算まとめ」から閲覧頂くことが可能です。
【参考】関連記事としては「Uber Japan、2019年度決算は純利益162%増!Eatsが牽引?」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)