維新の会のメンバーが「自動運転運搬ロボ」の開発に取り組んでいたことが分かった。2024年10月に行われた衆議院選挙における選挙活動にて活躍した。
この政治活動支援ロボット「維新くん(仮)」を開発したのは、ロボットエンジニアでもある寺嶋瑞仁氏だ。このロボットは、先導する対象者を自動で認識し対象者を自動で追従走行する仕組みとなっており、選挙活動ではビラを運搬したようだ。
選挙活動は「足で稼ぐ」と言われており、候補者自身が歩いて有権者に向けた活動を行うことが重要だ。その負担を少しでも軽くするため、今後は選挙活動にも自動運転技術の活用が盛んになっていくかもしれない。
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■ロボット「維新くん(仮)」とは
「維新くん(仮)」について寺嶋氏は、2023年12月23日にメディアプラットフォーム「note」で下記のように説明している。
「今回開発した維新くんは先導する対象者を自動で認識し対象者にむけて自動で追従走行するシステムを保有しています。この機能によって選挙中などに候補者がスタッフを伴い街なかを練り歩き、演説を行う活動、通称『ももたろう』と呼ばれる活動形態を追従ロボットを使って模擬してみました。」
▼政治活動支援ロボット「維新くん(仮)」始動!!
https://note.com/terashimaishin/n/n603a689eb10c
またロボットを実際に活用している様子を2024年10月20日にX(旧Twitter)に投稿している。選挙期間中、道路を歩く寺嶋氏の後ろをロボットがついていっている。人間の歩くペースに合わせ自動運転走行し、人間が止まればロボットも動きをストップする。右左折もスムーズだ。ロボットがきっかけとなり会話も弾んでいるようだ。
車体にはのぼり旗や看板が取り付けられ、周囲の目をひいている。また搭載されたケースにはビラなどを入れて運んでいるようだ。「自動証紙貼りロボットも構想したのですが今回は間に合わず…!」とのコメントも添えられている。
ロボットエンジニアとして寺島が開発した、人を認識し自動運転するビラを運搬する試作ロボット #維新くん です。(自動証紙貼りロボットも構想したのですが今回は間に合わず…!😢)
選挙期間中は寺島に帯同していますので、見かけたらぜひお声がけください!#浜松から試せる日本をつくる pic.twitter.com/Yxp1u0DQAO
— 寺嶋 瑞仁 (@simakaze01) October 20, 2024
■選挙と自動運転の親和性は?
選挙において、ボランティアスタッフや支援者など活動を手伝う人の確保は非常に重要だ。街宣の際にのぼり旗をセッティングしたりビラを配ったり、マイクやスピーカーの手配も必要となる場合もある。選挙カーを使う際は運転手も必要だ。
そういった状況において、自動運転技術は大きな助けになるかもしれない。「維新くん(仮)」のような歩いて選挙活動を行う際に活躍するロボットのほか、自動運転車であれば運転手の確保が必要ではなくなる。また自ら走行して歩行者にビラを配ることができるロボットも開発できそうだ。ロボットに搭載されたデジタルサイネージなどで公約をアピールすることも可能になるかもしれない。
しかし、立候補者は自身の声で直接有権者にアピールすることが最も大切な選挙活動において、過度に自動運転技術を使うことは、血が通っていないと思われる恐れもある。「維新くん(仮)」のように、候補者の後をついて動き、のぼり旗やビラを運搬する程度にとどめておいた方が親しみやすく、周囲の人とコミュニケーションを取るきっかけになるのかもしれない。
■選挙活動に取り入れる動きは拡大?
これまで公約に「自動運転の実用化」を掲げた立候補者は数多くいた。しかし自動運転ロボットを選挙活動に取り入れるという寺嶋氏の取り組みは、とても面白い視点だ。
今後もさまざまな角度で自動運転技術を取り入れていく政治家や立候補者が出てくるかもしれない。引き続きウォッチしていきたい。
【参考】関連記事としては「自動運転推進派の政治家・議員・知事一覧」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)