自動運転を活用したビジネスアイデアのコンテスト「モビリティを活用したビジネス・イノベーション・コンテスト2022(M-BIC 2022)」の受賞者が決定したことを、一般社団法人モビリティ・イノベーション・アライアンスが2022年12月19日までに発表した。
最優秀賞は「V-park -バーチャル駐車場-」で、LINGという2人からなるチームが受賞した。V-parkはいつでもどこでも使える駐車場を指し、自動運転車に駐車を任せることができるという。
■受賞アイディアが社会を変える?!
M-BIC 2022には、全国の10の大学や大学院、高専から集まった13チームの学生をメインに、企業や省庁からの社会人も参加した。4回の勉強会と約6カ月にわたる議論を経て、最終審査会においては、自動運転ならではの価値を生かす社会変革のアイディアが披露された。
優秀賞は「自動運転で行くミステリーツアー」で、3人からなるDoshisha Consulting Group(DCG)が受賞した。メインターゲットは大学生などの若者で、公共交通機関では行きにくい地域への旅行プランを、旅行者の希望に沿って作るものだという。
デジタル庁モビリティ班特別賞は「自動運転を活用した物流システムの自動化・最適化ビジネス」で、2人からなる大阪公立高専物流ズというチームが受賞した。自動運転の「動く宅配ボックス」を導入することで、顧客満足度を向上させ運送会社の負担を軽減するプランだという。
企業特別賞は以下の通りだ。
- ネオキャリア賞:自動運転を活用した物流システムの自動化・最適化ビジネス(大阪公立高専 物流ズ)
- BOLDLY賞・ニューステクノロジー賞:マチミチ -ポチッと道路占用-(MW)
- MRI賞:V-park -バーチャル駐車場-(LING)
- ASmobi賞:ふらっと~都市の隙間で愉しむ~(MobiTecture)
- イーブイ愛知賞・三井住友海上賞:余韻コンシェルジュ(TUEL)
- ティアフォー賞:おとモビ #移動式ロッカーで快適な旅へ(NISLAB)
■モビリティ・イノベーション・アライアンスとは?
モビリティ・イノベーション・アライアンスは、「移動の革新に関する技術開発や社会実装を起動する会員主導の団体」となることを目指し、2022年7月1日に設立された。
内閣府の戦略的イノベージョン創造プログラム(SIP)第2期「自動運転(システムとサービスの拡張)」の取り組みの一環である、23の大学の学術関係者と公的研究機関等の連携体「モビリティ・イノベーション連絡会議」の活動を引き継いでいる。
6カ月という期間で若手をメインに自動運転への学びを提供し、新たなアイディアを生み出すコンテストの第1回が終了した。今後も大会が続いていく中で、どんなアイデアが飛び出すのか、注目だ。
【参考】関連記事としては「名古屋大の活躍目立つ!自動運転AIチャレンジ、第4回大会の結果は?」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)