WHILL株式会社(本社:東京都品川区/代表取締役社長:杉江理)は2022年7月28日〜8月10日、WHILL自動運転モビリティサービスの新たな試みとして、エレベーターと連携した実証実験を成田空港第2旅客ターミナルで行う。
WHILL自動運転モビリティサービスは、次世代型電動自動運転車いす「WHILL」に自動運転機能を搭載し、それを管理・運用するシステムから構成されている。
実証実験では、人を乗せたWHILLがエレベーターと連携し、出発地点から目的の搭乗ゲートまでを、階をまたいで自動運転で移動する。こうした類の実証実験は「世界初」だという。
今回の実証では、出国審査後のWHILLステーションから各搭乗ゲートまでを自動運転で案内する。利用後は無人でWHILLがWHILLステーションまで返却される。
■目的の搭乗ゲートをタッチパネルで選択すると・・・
実証実験では、利用者が手元のタッチパネルで目的の搭乗ゲートを選択すると、安全で快適に移動できるシステムが採用されている。
WHILLがエレベーターに近づくと、エレベーターが利用者がいる階に停止し、扉の開閉も行われ、目的の階まで利用者を送り届けるという。WHILLはこれまでは同一階でのみ運用されていた。システム連携にはOcta Robotics社製の通信用モジュールを採用しているという。
タッチパネルでは日本語のほかに、英語や中国語(簡体字と繁体字)、ベトナム語も選べるようになっており、海外からの旅行者も気軽に利用できる。今後ニーズに応じて言語を随時増やしていく予定のようだ。
■そのままシステムの本格導入も決まる?
WHILLは2012年に日本で設立された。その後、2013年に米国、2018年にオランダ、2019年に中国に拠点を設立している。「すべての人の移動を楽しくスマートにする」というミッションのもと、主に自動運転パーソナルモビリティを世界中で展開している。
2年ほど前から空港における自動運転車いすの導入をスタートさせたWHILL。今回始まる実証では、エレベーターとの連携によって階をまたいだ移動が可能になる。実証後にはそのまま成田空港でのシステムの本格導入が決まる可能性も高そうだ。引き続きWHILLの取り組みに注目だ。
【参考】関連記事としては「WHILLの自動運転車椅子、病院内での実証実験がスタート!成果に注目」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)