東京都による先端テクノロジーショーケーシング事業「Tokyo Robot Collection」が、2020年9月14〜17日にかけて実施される。
今回の事業は、東京都の課題解決につながるロボットを募集し、そのロボットの実証を支援するというものだ。実証実験の舞台は東京ポートシティ竹芝オフィスタワーの低層フロアにある商業エリアで、自律移動型のロボットも実証実験に利用される。
実証フィールドの提供者はアルベログランデ社。この会社は東京ポートシティ竹芝の開発計画を推進するために東急不動産と鹿島建設が設立した事業会社だ。
ロボットによる「非接触」「非対面」「遠隔」でのサービス提供により、オフィスで働く人や施設を利用する人、テナントなどが安心して活動できる環境を実現し、スマート化を推進していくことを目指す。
■自律走行型ロボットが活躍!
今回の実証で利用される自律走行型のロボットのうち3つ紹介する。
THKの自律移動型ディスプレイロボット
THKの「自律移動型ディスプレイロボット」は、自立型走行台車とディスプレイを組み合わせたものだ。狭いところでも全方位に移動し、360度の旋回が可能だという。ディスプレイはコンテンツの視聴や検温モニターなど多彩な用途で活用できる。
ソフトバンクのCuboidくん
ソフトバンクの「Cuboid(キューボイド)くん」は、オフィスで働くのに十分な20キロの可搬能力がある自律走行ロボットで、荷台やアームを追加してオリジナルロボットのベースとしても使用できる。障害物や人を感知すると自動で停止しながら巡回する。自動充電機能があり、バッテリー残量が少なくなった際には自ら充電スタンドに行って充電する。
電通テックのCruzr
電通テックの「Cruzr(クルーザー)」は店頭オペレーションロボで、表情と仕草で接客し、遠隔操作でのリモート接客もできる。複合施設での総合案内やイベント、屋内ミュージアムでの運用も可能で、顧客へのエンターテインメント体験も提供する。
■コロナ禍で高まるロボットの有用性
新型コロナウイルスの感染拡大により、「非接触」「非対面」「遠隔操作」での活躍が可能なロボットたちの有用性は非常に高まっている。今回の実証実験における個性豊かなロボットたちの活躍に期待したい。
【参考】関連記事としては「自動運転による運搬ロボや警備ロボ、東京都主導のサービス実証実施へ」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)