福島県が東日本大震災からの復興促進を目的に、2015年度より取り組んでいるのが「ロボット関連産業基盤強化事業」だ。
そしてこのほど、2020年度におけるこの事業の1次公募で、福島県会津若松市に本社を置く株式会社GClueの研究開発テーマ「複数の深層学習を組み合わせた自動運転フレームワークの研究開発」が採択された。
具体的には、自動運転技術の低コスト化に向け、会津大学との産学連携により、カメラによる画像データと深層学習ネットワークを使用した「自動運転支援フレームワーク」の開発に取り組んでいくという。
GClueは2001年に創業した企業で、当初は携帯電話向けのJavaアプリの企画や開発を主軸に事業を行い、2016年からは「AI×IoT」をテーマに新たな技術開発に取り組んでいる。
■GClueの提案のほかにも
ちなみに2020年度の1次公募では企業13社による研究開発テーマが採択され、自動運転に関連する研究開発テーマとしては、GClueの提案のほかにもある。
具体的には「高精度位置情報システムの検証と無人自律ユニットの製作」(イームズロボティクス社)と「IoTセンサーを活用したサービスロボットによる自律移動の実現」(TIS社)だ。
研究テーマが採択されると、ロボットの要素技術の開発や実証実験などにおける必要経費が最大1000万円補助される。「福島ロボットテストフィールド」があることでも知られる福島県。地方発の自動運転・自律走行技術の進化に期待だ。
【参考】関連記事としては「福島が「フクシマバレー」に!?ロボットテストフィールドが全面開所、自動運転実証も」も参照。