あおり運転、踏み間違い、「ながら運転」による巻き込まれ事故…。自動車を運転する人は日々さまざまな恐怖と向き合っている。しかしこうした恐怖と無縁の時代がやってくる。自動運転時代の到来によってだ。
自動運転システムのAI(人工知能)は周りのクルマをあおらない。(AIが故障しなければ)踏み間違いによる減速と加速の間違いも起きない。AIはさまざまな処理を同時には行うものの、スマホをみながら運転することはない。
こうしたことを改めて考えさせる報道発表があった。ソニー損害保険株式会社(本社:東京都大田区/代表取締役社長:丹羽淳雄)が実施した「全国カーライフ実態調査」の結果からは、実際多くの人がいまもさまざまな恐怖を感じながら運転をしていることを再認識させる。
■あおり運転は64%、踏み間違いは53%の人が恐怖を感じている
この調査によれば、ドライバーが最も恐怖を感じることは「あおり運転による事故」(64.5%)だった。あおり運転は極めて恣意的に行われるものだ。最近ではあおり運転が社会問題化されているが、ニュースで多く取り上げられるようになる以前も、あおり運転は現実に多くあった。
あおり運転に続き、「ブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故」(53.1%)、「高齢者・高齢者運転者との事故」(52.6%)、「飲酒運転による事故」(46.2%)、「スマホや携帯電話のながら運転による事故」(43.4%)もそれぞれ恐怖を感じることとして上位に上がった。
【参考】この調査は自家用車を月に1回以上運転する18〜59歳の男女を対象に行ったもので、1000人の有効回答から分析を行っている。詳しくは「プレスリリース」からもその内容を確認できる。
■本人起因の恐怖も他人起因の恐怖も自動運転化で解消される
こうした運転中に恐怖を感じることは、大きく分けて「本人」に起因するものと「他人」に起因するものに分けられる。本人に起因するものは踏み間違い、他人に起因するものはあおり運転や飲酒運転だ。この両方とも、全ての自動車が自動運転化すれば解消する可能性を秘めている。
「免許返納」といった概念もそもそも無くなる。クルマに乗る人が高齢化しても自動運転システムによる無人運転の「質」が下がるわけではない。人為的なミスが起きる危険性も故意の危険行為によって恐怖を感じることも、自動運転化によって無くなるわけだ。
■【まとめ】各社が競うようにシステム開発、恐怖も事故も減る時代に
こうした話はあくまで自動運転システムが洗練されたものであることが前提だが、自動運転システムはいま自動車メーカーやIT企業、サプライヤー系企業が競うようにその技術力を高めており、少なくとも人が運転するよりは事故率は将来下がると考えられている。
運転に伴う恐怖も減り、そして事故も減る時代がやってくる。そう遠くない未来に。安心で安全なクルマ社会の到来が待ち遠しい。
【参考】関連記事としては「【最新版】自動運転車の実現はいつから?世界・日本の主要メーカーの展望に迫る|自動運転ラボ」も参照。