自動運転やAI(人工知能)分野で女性の活躍がめざましい。自立走行車の開発をスピードアップさせている米自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)の最高経営責任者(CEO)メアリー・バーラ氏を筆頭に、要素技術を開発するスタートアップを含めて女性の経営者や技術者、研究者が増えてきている。
そんな中、2018年9月、AIや深層学習の分野に携わる女性たちが総勢80人も集まる会が非公開で行われた。主催は、GPU(画像処理半導体)事業で自動運転やAIの進化を後押しする米エヌビディアの日本法人で、その集まり具合や会での意見交換の内容から、改めて女性たちが次世代技術の発展に大きく貢献していることを感じさせた。
「Women in Tech ネットワーキングランチ」と銘打ったこの会を切り盛りしたエヌビディア合同会社の永田聡美氏(エンタープライズ事業部)は「GPU界隈は残念ながらどう見ても女性人口が多いとは言えません。そんな中、先端技術に関わる女性がつながり、情報交換できる場を作りたかった」と話す。
会の参加者の役職や職種、肩書きはさまざまだ。「女性研究者」「エンジニア」「ビジネスパーソン」「学生」。多方面から女性が集まったランチでは各参加者が交流し、自身の経歴やお互いの担当・研究領域などを紹介しあった。
ある女性は会で「AI分野においては女性がとても向いていると思う」とした上で、「女性は直感力(シックスセンス)に優れており、その能力をAI技術に活かすことができる」と語った。民間企業や大学でパラレルワーカーとして勤務しているという女性は「今後もみなさまとのつながりを深めていきたい」と話していた。
今後この80人の女性たちはどのような活躍をしていくのだろうか。今回の会はエヌビディアが主催したAI開発者カンファレンス「GTC Japan 2018」の中で開催された。こうした女性の会をカンファレンスの中で毎年開いていくのであれば、参加者のその後を毎年聞くのが楽しみだ。
自動運転ラボとしても参加した女性たちの活躍に今後スポットライトを当てていきたい。