「デジタルネイティブ」とは、小さなころからデジタルが身近だった世代や人々のことを指す。特にインターネットの普及などにより、1990年代以降に生まれ人たちはこう呼ばれることが多い。
そしていずれは、「自動運転ネイティブ」を呼ばれる世代も将来出てくるだろう。幼少期から自動運転車で送り迎えをされ、初めて買うクルマも自動運転車…。2020年代には完全自動運転のクルマが世界の公道のどこかで走り始めるはずで、その後に迎える普及期後に生まれた子供たちは、きっと「自動運転ネイティブ」と呼ばれるだろう。
ただ少なくともこうした時代が来るのはもう少し先だが、それに先駆けて子供のうちから自動運転に触れさせておこうという取り組みが、実はいま既に始まっている。そのうちの一つが、兵庫県三田市で2019年6月に開催される「第1回全市版こうみん未来塾」だ。
自動運転技術の元ともいえる仕組みを、プログラミングを研究している地域の高校生が小中学生に教えるという講座だ。命令を書き込むことで模型をライン通りに動かすことを学ぶという内容で、自動運転に興味を持ち始める子供がきっと出てくるだろう。
いや興味を持つだけではなく、将来エンジニアや起業家として活躍する人もこうした取り組みの中から出てくるかもしれない。子供のころから将棋を始め、一躍時の人となった将棋の藤井聡太氏のように。
そう考えれば、自動運転ネイティブ誕生させる可能性がある兵庫県三田市の取り組みは、業界にとっては大歓迎だ。こうした取り組みは自動運転ラボとしても積極的に取り上げていき、活動を応援していきたい。
【参考】関連記事としては「【激論・自動運転】「値」で示す法律を、「AIの行儀」も重要 自動運転AIチャレンジでディスカッション」も参照。