ショールームには通常、「客」と「接客担当者」がいる。しかし、もしその両方がロボットに代わったらどうだろう。ショールームから誰もいなくなる。
「接客担当者ロボット」は接客担当者が操作し、客側は接客担当者ロボットに追従して動く「お客様ロボット」からの映像を通じ、ショールーム内を見て回る仕組みだ。
ロボット同士がぶつからないようセンサーを使い、接客担当者ロボットにお客様ロボットが追従する際には「自動運転技術」を活用すれば、実現可能だと考えられる。
■temiを使った「ロボット接客」の取り組み
こうした未来を感じさせる発表があった。パーソナルロボット「temi」の国内総代理店であるハピロボ社が、ロボットとスタッフがテレワークで「リモート接客」を行うショールームを東京都世田谷区の就業施設で期間限定でオープンさせるというものだ(既にオープン期間は終了)。
temiは自律走行が可能なパーソナルロボットで、スマートスピーカーとAI(人工知能)アシスタンス機能を実装している。接客担当者はtemiを使うことで、離れた場所から来店客に対する「接客」を行うことを可能にしたのだ。
いまは新型コロナウイルスが問題となっており、接客担当者と来店客の接触が無くなければ、人同士の感染リスクが抑えられる。
■客側もロボットに置き換われば…
今回の取り組みでは「接客担当者」がロボットに置き換わった形だが、客側も来店せずにショールーム内を見ることができるロボットが導入されれば、冒頭の仕組みが完成する。
もし実際に導入されれば、ショールームから遠くに住む人も陳列されているさまざまな商品を見ることができるようになり、メリットは確実にある。いつか本当に実現するかも。
【参考】関連記事としては「自動運転のAIロボット「temi」、代理店のハピロボが国内販売開始」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)