【2024/11最新】自動車保険の種類・等級制度・割引率・割増率とは？買い替えや途中解約だとどうなる？

この記事では、自動車保険の種類や等級制度、割引・割増率についてのほか、買い替えや途中解約だとどうなるのか、契約・解約方法、見積もりのコツなどについて包括的に説明する。

クルマを所有する際に必ず契約する必要がある自動車保険。どの保険会社で加入するか悩んでいる人も多いのではないだろうか。

自分が契約する場合の保険料を知りたい場合は、まずは自動車保険を一括見積もりできるサイトを利用するのが効率的だ。おすすめのサイトを一覧で並べたので、下記の表を参考にしてほしい。それでは早速解説をスタートしよう。

■自動車保険の種類2つ

自動車保険には、強制保険として契約が義務づけられている「自賠責保険」と、自賠責保険だけではカバーしきれない損害を補償するための「任意保険」の2種類がある。

自賠責保険

自賠責保険は、交通事故による被害者を救済するために法律に基づき全ての自動車に加入することが義務付けられている強制保険だ。正式名称は「自動車損害賠償責任保険」となる。この保険は被害者の救済を目的とした社会保障的な保険となるため、保険会社に利益は発生しない。自動車を購入したディーラーや販売店などで加入することができる。

補償対象は、交通事故などで他人を死亡させたりケガをさせたりした「人身事故」の場合に限る。そのため運転車自身のけがや車両本体の損傷、周囲の物体の損害などは補償されない。単独事故の場合も対象外だ。

保険金については、迅速かつ公平に保険金を支払うため、国土交通大臣と内閣総理大臣により「支払基準」が定められている。支払限度額は傷害による損害で最高120万円まで、死亡による損害で最高3,000万円までなどとなっている。

任意保険

強制保険である自賠責保険だけでは、事故によっては損害賠償額を満たせないことが多い。それを補うためにも任意保険に加入しておく必要がある。一般的に「自動車保険」とは、この任意保険のことを指す。各保険会社でさまざまな種類の保険プランがあり、自動車の所有者がその中から選び、加入する。最近では格安のネット保険も多い。

カバーされるのは、事故相手にけがをさせたり物を壊したりした場合の「対人賠償保険」や「対物賠償保険」のほか、自分や同乗者がけがをしたり自分の車を壊したりといった際の「人身傷害保険」「搭乗者傷害保険」「自損事故保険」「車両保険」などとなる。

また、特約として「運転者家族限定特約」「ファミリーバイク特約」「弁護士費用特約」などがある。

この記事では、任意保険（自動車保険）について詳しく説明する。

■自動車保険の等級制度とは

自動車保険では、事故の内容や回数に応じて契約者ごとに「等級」が設定されている。この等級に応じて保険料が割増引される。前年の契約の事故の有無が翌年の契約の保険料に反映され、1年間事故がないと1等級上がる。逆に、事故を起こして保険金の支払いを受けた場合、1事故につき3等級下がることになる。

ノンフリート等級制度とは？

事故歴に応じて保険料の割引や割増を適用する制度のことを「ノンフリート等級制度」と呼ぶ。等級は20段階に区分されており、等級の数字が大きいほど割引率が大きく、数字が小さいほど割引率が小さくなるという仕組みになっている。

初めて契約する際は通常6等級からのスタートとなる。1年間保険を使う事故を起こさなければ、次年度は7等級になる。

割引率・割増率とは？

ノンフリート等級制度では、保険金を支払う事故の有無や区分、件数、事故有係数適用期間などにより等級および「無事故」「事故有」の区分を決定する。それに基づき、割増引率を契約に適用する。損害保険料率算出機構の率を参考にした場合は、以下の通りとなる。（実際には保険会社ごとに異なる）

▲は割引率、△は割増率

■自動車保険は「車を買い替える」とどうなるの？

自動車保険は、運転手ではなく自動車にかける保険となっている。そのためクルマを買い替える際は、必ず手続きをしよう。方法は2つある。1つ目は、今まで掛けていた自動車保険を解約し、新たに加入するという方法だ。もう1つは、車両入替の手続きを行うという方法になる。

車両入替手続きは、契約者本人が保険会社に連絡する必要がある。自動車の入替手続きを行うまでに生じた事故については、保険金を受け取ることできない場合があるため注意しよう。

■自動車保険は「途中解約」できるの？

自動車保険契約中に、クルマを手放したり、他の保険会社に変更したりといった状況が生じるかもしれない。自動車保険は、契約途中でも解約や切り替えが可能となっている。その場合、支払われた保険料から保険会社が定めた料率により計算された保険料を差し引き、残額が契約者に返金される。

一括払いや分割払いにより解約返戻金が変わってくる。保険契約の満期まで待つのがベストだが、どうしても解約したい場合はタイミングを考えて手続きすることをおすすめする。

■自動車保険をお得に契約する方法はある？

各社から出ている自動車保険。たくさんの種類があり、どれを選べばよいのか迷う人もいるかもしれない。特に、初めてクルマを所有する人にとっては、保険料の相場なども全く分からないはずだ。

そこで、一度の複数社へ保険の見積もり依頼ができる「一括見積もりサービス」を利用することをおすすめする。保険会社ごとに見積もりを頼む必要がなく、各社のサービス内容や金額を比較することができる。

■自動車保険は「一括見積もりサービス」がおすすめ

代表的な一括見積もりサービスを3つ紹介する。

インズウェブ

SBIホールディングスのインズウェブ事業部が運営しているサービスで、最短3分で最大20社に簡単見積もり依頼が無料でできる。インズウェブの一括見積もりを利用した場合、平均節約額が3万7,154円となり、5万円以上節約できた人も24％以上いるという。利用者満足度は94.6％を誇る。利用者数は1,100万人を突破したようだ。

保険証券と車検証を用意し、クルマの情報や運転者・契約者の情報、補償内容を入力すると、各社の見積もりがリアルタイムで表示され、一覧で比較できるという手軽さだ。

保険スクエアbang! 自動車保険

比較サービスを運営するウェブクルーが運営している。同社は中古車の一括査定依頼サービスや中古車の紹介サービスも展開しており、クルマの購入から保険見積もり、売却までをカバーしている。

テレビCMなどでもおなじみの大手保険会社が多数参加しており、一度の簡単入力で複数の保険会社に見積もり依頼をして比較可能になっている。見積もり結果は、入力完了後すぐにメールまたは郵送で届く。現在、一括見積もりサービスを利用すれば、無料で交通事故時の弁護士相談サービスをプレゼントしている。

保険スクエアbang!自動車保険（法人）

「保険スクエアbang!」の法人向けサービスとなる。所要時間3分の入力で、最大7社に見積もり依頼ができる。

保険会社ごとに法人向け自動車保険の特約は異なるため、自分の会社に合う特約を比較検討しよう。また法人向けの自動車保険では、フリート契約の場合、従業員全体を対象とした事故リスク低減のコンサルティングサービスを提供している。サービスの内容は保険会社によって異なるため、各保険会社が提供するコンサルティングサービスをよく確認することが大切だ。

■自動車保険に関するよくある質問

自動車保険を検討するにあたり、よくある質問について説明する。

Q：保険会社によって保険料は大きく違ってくる？

A：自動車保険の保険料率が自由化されたことで、各保険会社が独自の料率で保険料を算出することができるようになった。自動車の型式やノンフリート等級、運転者の年齢、クルマの使用目的、補償内容などのさまざまな条件・情報により保険料が決定される。

また「ネット型」自動車保険は「代理店型」自動車保険よりも保険料が割安となっている。ただし自分で全てをウェブ上で選択し、契約する必要がある。対面で質問などができる安心感を求める人は、店舗で契約したほうがいいかもしれない。

Q：任意保険（自動車保険）は必ず加入しないといけないの？

A：強制加入ではないが、未加入の場合のデメリットを考えると必ず加入しておきたい。強制保険である自賠責保険には、対物賠償や搭乗者の傷害に対応できない、車両に関する保障がないといったリスクがあるためだ。

また交通事故を起こして高額賠償請求された際、もし任意保険未加入であれば自賠責保険でまかなえない分は全額を自分で支払う必要がある。もしもの場合を考え、必ず加入しておこう。

Q：付けておきたい特約は何？

A：「弁護士費用特約」が代表的な特約だ。これは、弁護士に損害賠償請求を依頼する際の費用や法律相談費用を補償するものだ。ただし弁護士費用特約の利用条件は「被害を受けた場合」のため、過失割合が100対0の事故で、自分が加害者である場合は利用できないことは覚えておこう。

Q：等級を下げないために事故時に保険を使わないのもあり？

A：車体のちょっとした修理などの場合は、保険を使わない方がお得な場合がある。保険を利用するかしないかの基準を知るには、元の等級に戻るまでに追加で払う保険料と、クルマの修理費用を比較してみることだ。修理費用の方が高額な場合は保険を使った方が得になる。

■まずは「一括見積もりサービス」を利用して相場を把握しよう

強制保険と比べ、補償内容や特約が複雑な任意保険。まずは数社で見積もりを取り、相場を知っていこう。その上でサービス内容や保険料を比較し、自分に最も合う保険を見つけていけばよいだろう。

自動車保険は1年契約が基本ではあるが、3年や5年といった長期契約ができる場合もある。まずは1年契約をして、サービスの迅速さや手厚さなどを知っていくのがいいかもしれない。

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